残虐超人

残虐超人とは

残虐超人とは、ゆでたまごの漫画『キン肉マン』およびその続編『キン肉マンII世』に登場する、独特な立ち位置の超人勢力です。彼らは、クリーンなファイトを旨とする正義超人とは一線を画し、リング上での残虐な行為や殺戮を厭わない、過激なファイトスタイルを特徴とします。

正義の残虐超人

当初、『キン肉マン』に登場する残虐超人の多くは、単に過激な戦い方を好むだけで、必ずしも悪の心を持っているわけではありませんでした。彼らは正義超人の一派として扱われ、人類支配を企む悪行超人と対峙する際には、正義超人たちと共闘することもありました。

そのため、正義超人の祭典である超人オリンピックにも参加が可能で、多くの残虐超人が正義超人として活躍しました。代表的な例としては、キン肉マンのライバルとして登場したラーメンマンや、ブロッケンマンなどが挙げられます。彼らは残虐なファイトスタイルを持ちながらも、正義の心を持つ超人として物語を彩りました。

時代の変化と残虐超人の変質

しかし、時代が移り変わるにつれて、残虐超人の定義も変化していきました。『キン肉マンII世』の時代になると、残虐超人の多くが悪行超人として分類されるようになります。悪行超人の連合軍であるd.M.p（デーモン・メイキング・プラント）の一角を担うなど、正義超人とは完全に敵対する存在となりました。これは、残虐超人の過激な行動が、単なるファイトスタイルの範疇を超え、悪そのものとみなされるようになったことを意味します。

残虐超人を装ったキン肉マン

興味深いエピソードとして、キン肉マン自身が残虐超人に扮したことがあります。彼はWSC（超人評議会）とWSF（超人同盟）を仲たがいさせるために、ザ・シャネルマンと名乗り残虐超人を演じました。このエピソードは、残虐超人のイメージが時に利用され、物語を複雑にする要素として機能したことを示しています。

『キン肉マン』に登場した主な残虐超人

初期
キン骨マン（後に正義超人に改心）
イワオ（後に正義超人に改心）
超人オリンピック参加者
ラーメンマン（後にモンゴルマンとして正義超人入り、後にラーメンマンとして正義超人）
カレクック（後に正義超人入り）
ブロッケンマン（息子には正義の志を持たせて育てた）
ブロッケンJr.（後に正義超人入り）
キングコブラ（後に正義超人入り）
ベンキマン（後に正義超人入り）
ウォーズマン（後に正義超人入り）
アメリカ遠征編
ザ・シャネルマン（キン肉マンの変装）
ダイナマイトパイパー
スカル・ボーズ（後に正義超人入り）
デビル・マジシャン（後に正義超人入り）
7人の悪魔超人編
モンゴルマン（夢の超人タッグ編で自称）
キン肉星王位争奪編
キン肉マンゼブラ（アニメにおいて自称。最期は改心）
キン肉マンソルジャー（ソルジャーマン）
ヘビー・メタル
ザ・ゴッド・シャーク
ウールマン
ブルドーザーマン
番外編
BUKIボーイ
タイラント（配下にハンマーヘッド、土偶マン、スマイルマン、クモのコチラス）
戦士超人
ビッグシンジョー
ミョウオウ
センジュカーン
トーホーテーン
ニオーマン
マゴラカス
ザ・コンゴー

『キン肉マンII世』に登場した主な残虐超人

d.M.p 残虐超人軍
屍魔王（しまおう）
ボーン・キラー（アニメ版での名前はブラッド・キラー）
アナコンダ
超人オリンピック参加者
イリューヒン（後に正義超人入り）
ノーリスペクト
フォーク・ザ・ジャイアント
ハンゾウ
ボーン・コールド
時間超人
ライトニング
サンダー
アニメ（映画）オリジナル
バロン・マクシミリアン
エル・カエルーン
ザ・プロテクター
ダズル
大砲超人
弾超人
その他多数（ザ・犀暴愚、プリプリマンなど）

『ディープオブマッスル』に登場した残虐超人

ゴクウマン
ローラーマン
デビル・マギー（エンゼル〈デビル・マジシャン〉の父親）

まとめ

残虐超人は、『キン肉マン』シリーズにおいて、単なる敵役にとどまらない、複雑な役割を担っています。初期には正義超人でありながら、過激なファイトスタイルを持つ存在として描かれ、物語が進むにつれて悪行超人と化していくなど、その立ち位置は常に変化してきました。彼らの存在は、正義と悪の境界線を曖昧にし、物語に深みを与える重要な要素となっています。

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