比婆山駅

比婆山駅（ひばやまえき）

比婆山駅は、広島県庄原市西城町大屋に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）芸備線の駅です。単式ホーム1面1線を有する地上駅で、かつては列車交換も可能でしたが、現在は無人駅となっています。

歴史

駅の歴史は、1935年（昭和10年）12月20日に鉄道省庄原線の備後熊野駅（びんごくまのえき）として開設されたことに始まります。駅名の由来は、駅から北西約8kmに鎮座する熊野神社です。この神社は、伊邪那美命（イザナミノミコト）の陵墓と伝えられる比婆山御陵を有し、古くからイザナミ伝承の地として知られています。

駅設置の請願は、熊野神社への玄関口としての役割を期待して行われました。そのため、駅舎は社殿風の造りとなっています。開業後、熊野神社の復権運動が活発化し、官社昇格や官幣大社建立の話も持ち上がりましたが、太平洋戦争の勃発により実現には至りませんでした。

戦後、1952年（昭和27年）に比婆山が県立公園に指定されると、比婆山連峰の自然を生かした観光客誘致の動きが活発になります。1956年（昭和31年）には、当時の備後熊野駅長や地元の郵便局長の働きかけにより、比婆山登山口にふさわしい駅名として、比婆山駅に改称されました。改称当時は、夏の行楽シーズンには優等列車が臨時停車するなど、賑わいを見せていました。

年表

1935年（昭和10年）12月20日：備後熊野駅として開業
1936年（昭和11年）10月10日：庄原線が三神線に編入
1937年（昭和12年）7月1日：芸備鉄道国有化に伴い、芸備線の駅となる
1956年（昭和31年）12月20日：比婆山駅に改称
1972年（昭和47年）9月1日：貨物及び荷物扱い廃止、無人駅化
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR西日本の駅となる
2008年（平成20年）3月31日：乗車券委託販売終了

駅構造

三次方面に向かって右側に単式ホーム1面1線を有する地上駅です。かつては列車交換が可能でしたが、現在はその設備は撤去され、ホーム跡が残るのみとなっています。駅舎はありますが無人駅で、かつては駅前の商店で乗車券が販売されていましたが、2008年（平成20年）春に委託発券は終了しました。駅には簡易水洗式の便所が設置されています。

利用状況

近年の一日平均乗車人員は減少傾向にあります。

駅周辺

駅周辺には、以下の施設があります。

国道183号
備北地区消防組合西城出張所
美古登郵便局
庄原市立美古登小学校

また、比婆山駅と次の備後落合駅の間は、距離は5.6kmと短いものの、徐行区間が多いため、所要時間が長くなっています。

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）

■芸備線

備後落合駅 - 比婆山駅 - 備後西城駅

関連項目

日本の鉄道駅一覧

外部リンク

* 比婆山駅｜駅情報：JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道

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