毛利元雅

毛利元雅（もうり もとまさ）

毛利元雅は、元禄15年（1702年）に生まれ、享保21年2月23日（1736年4月3日）に没した、江戸時代中期の長州藩士です。長州藩一門家老である大野毛利家の第4代当主を務めました。

生涯

元雅は、元禄15年（1702年）、長州藩の寄組である山内広直の次男として生を受けました。母は側室です。幼名は幾之進、初名は尭登と名乗りました。通称は伊勢。

宝永7年（1710年）には、永代家老である益田家の分家、益田広明の家督を相続し、益田尭登と名乗ります。正徳3年（1713年）、一門家老の大野毛利家3代当主・毛利元直が死去したことにより、その家督と6074石の遺領を相続することとなりました。この養子入りは、実父である広直の正室が毛利就頼の娘であり、元雅がその養育を受けていた縁によるものでした。その後、開作（干拓）によって知行は6156石に増加しました。

元雅は、加判役（家老）や江戸留守居家老として、藩主である毛利吉元、宗広の2代に仕え、藩政に貢献しました。しかし、享保21年（1736年）2月23日に35歳という若さでこの世を去りました。家督は嫡男である広圓が相続しました。

参考文献

『吉見・浦・両村上略系譜』（東京大学史料編纂所収蔵）
『吉見系図』（東京大学史料編纂所収蔵。）
塙保己一（編纂）、太田藤四郎（補）「吉見系図」『系圖部』 117巻、第二、続群書類従完成会〈群書系図部集〉、1985年4月、435頁。
『益田隼人家譜』（東京大学史料編纂所）
脇正典「萩藩寛永二年改革について」『宇部工業高等専門学校研究報告』第24号、ISSN 0386-4359、宇部工業高等専門学校、1978年3月、A11-A27頁。
『大江家歴世歌』（栗山家文書）

関連文献

『史料編 近世1』上巻、〈山口県史〉、1996年-、NCID BN14473800。
「毛利氏系統略」
「毛利三代実録」
「毛利四代実録」
『史料編 近世1』下巻、NCID BN14473800。
「毛利三代実録考証」
原慶三「益田氏系図の研究—中世前期益田氏の実像を求めて—」『東京大学史料編纂所研究紀要』第23号、2013年3月、22-42頁。
西田友広「中世前期の石見国と益田氏」『石見の中世領主の盛衰と東アジア海域世界―御神本一族を軸に―』島根県古代文化センター〈島根県古代文化センター研究論集〉、2018年3月。

毛利元雅は、若くして亡くなりましたが、長州藩の家老として藩政に尽力し、その短い生涯の中で確かな足跡を残しました。

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