毛利幸子

毛利幸子は、日本の映画史、特に東宝の特撮映画に数多く出演した女優です。山口県出身の彼女は、芸術大学への進学を断念した後、東宝芸能学校の募集記事をきっかけに上京し、芸能界への道を歩み始めました。

東宝でのキャリア

東宝芸能学校では、後に円谷プロの営業部長となる津田彰と同期でした。卒業後、第8期ニューフェイスとして東宝に入社し、1956年の映画『嵐』でデビューを果たします。その後、数多くの映画に出演し、特に特撮映画での活躍が知られています。

特撮映画への出演

毛利幸子は、ウルトラシリーズをはじめとする円谷プロ制作の特撮作品に多数出演していますが、本人はこれらの作品への出演について「出演していた記憶がほとんどない」と語っています。しかし、東宝時代の仲間であり、後に監督に転身した鈴木俊継が自身の監督作品に彼女を起用したことには感謝の念を抱いていました。

多彩な出演作品

毛利幸子の出演作品は多岐にわたります。映画では、『地球防衛軍』、『美女と液体人間』、『電送人間』などのSF作品から、『サラリーマン忠臣蔵』、『社長洋行記』といったコメディ作品まで、幅広いジャンルで活躍しました。また、ゴジラシリーズにも多数出演しており、『キングコング対ゴジラ』、『モスラ対ゴジラ』、『三大怪獣 地球最大の決戦』など、特撮映画史に残る作品にその姿を見ることができます。

クレージー映画シリーズにも常連として出演し、『ニッポン無責任野郎』や『日本一の男の中の男』などで、その存在感を発揮しました。その他、『太平洋の翼』、『宇宙大怪獣ドゴラ』、『フランケンシュタイン対地底怪獣』など、様々な作品で印象的な役柄を演じています。

テレビドラマへの出演

テレビドラマでは、ウルトラQ、ウルトラマン、ウルトラセブンといったウルトラシリーズに出演。その他にも、マイティジャック、流星人間ゾーン、スーパーロボット レッドバロンなど、数多くの特撮作品に出演しました。また、『太陽にほえろ!』や『剣客商売』といった一般ドラマにも出演しており、その演技の幅広さを示しています。

その後

東宝の専属制度廃止後は、一般のプロダクションに所属し、活動を続けました。毛利幸子は、特撮映画を中心に、様々なジャンルの映画やテレビドラマに出演し、日本の映像史にその名を刻んでいます。

もう一度検索