毛皮のマリーズ

毛皮のマリーズ

毛皮のマリーズ（けがわのマリーズ）は、2003年に結成された日本のロックバンドです。男女4人のメンバーから成り、その略称「マリーズ」はファンからも広く親しまれています。彼らのファンは「マリーズメイニア（MARIES MANIA）」と呼ばれ、熱烈な支持を受けていました。しかし、2011年12月31日をもってグループは解散しました。

バンド名の由来

彼らのバンド名は、寺山修司の戯曲「毛皮のマリー」に由来しています。メンバーは、志磨遼平、越川和磨、栗本ヒロコ、富士山富士夫の4人です。その詳細は、それぞれのメンバーのセクションで紹介します。

バンドの歴史

2001年 – 2003年: 前身バンドからのスタート

志磨遼平は、前身バンド「うつろ」の活動中にメンバーを残して上京し、約2年間はほとんどライブを行わずに作曲活動に専念する日々を過ごしました。2003年2月、志磨の友人である越川和磨、同級生の栗本ヒロコが上京し、彼らと共にドラムを加えて「毛皮のマリーズ」を結成。ライブ活動を開始し、待望の自主制作CDをリリースしましたが、ドラマーが失踪するという波乱もありました。

2004年 – 2006年: 音楽スタイルの変化

自主制作盤やシングルを発表しながら、志磨と越川は「The Shock」としても活動を展開。2005年には富士山富士夫がドラマーとして加入し、音楽スタイルが大きく変化しました。これにより、70年代のストーン・スタイルから、荒々しいアーリー・パンクに傾倒していきます。ライブはますます刺激的になり、楽器が壊れることも珍しくありませんでした。

2006年: インディーデビュー

インディー・デビューアルバム『戦争をしよう』がリリースされ、ライブ活動も増加。2007年にはアルバム『マイ・ネーム・イズ・ロマンス』を発表し、徐々に人気が高まります。しかし、内部的なストレスや不安を抱える場面も見られました。

2008年 – 2010年: 突破口とメジャーデビュー

彼らのEP『Faust C.D.』はバンド史上最も過激な作品となり、人気は急上昇。2010年、日本コロムビアからアルバム『毛皮のマリーズ』でメジャーデビューしました。この作品は、彼らの音楽スタイルを大きく取り入れたもので、多くのメディアに取り上げられました。

2011年: ラストアクションそして解散

バンドは、東京をテーマにしたコンセプトアルバム『ティン・パン・アレイ』を発表し、オリコンチャートで6位に達します。しかし、解散が近づく中、志磨は急遽スタジオでラストアルバムのレコーディングを進めました。9月7日、彼らは解散宣言し、10月にはラストツアー「Who Killed Marie?」を行いました。2011年12月5日には日本武道館で最後のライブを行い、同年末に解散しました。

メンバー

• - 志磨 遼平: ボーカル、和歌山出身。ほとんどの作詞・作曲を担当し、解散後はドレスコーズを結成。
• - 越川 和磨: ギター、和歌山出身。志磨とは共作を行い、解散後はTHE STARBEMSを結成。
• - 栗本 ヒロコ: ベースを担当、解散後はCM出演やライブメンバーとして活動。
• - 富士山 富士夫: ドラムスを担当。過去にはお笑いコンビとしても活動していた。

特徴

毛皮のマリーズは、ロックの古典を取り入れたスタイルを持ち、独自のアプローチで進化していきました。また、ライブパフォーマンスにおいては、しばしば楽器破壊といった豪快な特徴を見せており、その反面、歌詞は詩的でイノセントなものが多いと評価されています。サブカルチャーの要素を取り入れつつも、彼らの作品は広く支持され、多くのフォロワーを生んでいます。

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