氏家行継

氏家行継について

氏家行継（うじいえ ゆきつぐ）は、戦国時代から江戸時代初期にかけて活躍した日本の武将であり、大名です。彼は氏家氏に属し、その家系は宇都宮氏の庶流として知られています。行継は、西美濃三人衆の一角を担う氏家直元（卜全）の三男として生まれました。

略歴

氏家行継の初出資料は、天正10年（1582年）3月のもので、織田信長の命により甲州征伐のために信濃国へ出陣したことが記されています。この事例からも、彼の武将としての活動が始まったことが分かります。彼の諱（いみな）については複数の伝説がありますが、特に文書に残るのが「定元」であり、彼の名前の一つと考えられます。

本能寺の変が起こった同年6月以降は、羽柴秀吉（後の豊臣秀吉）に仕官しました。天正11年（1583年）に起こった賤ヶ岳の戦いや、天正12年（1584年）の小牧・長久手の戦いにも参加しました。行継は近江国と伊勢国において、1万5000石もの所領を与えられ、高い地位に上り詰めていきました。

さらに、天正20年（1592年）からの朝鮮の役では、肥前国名護屋城にて従事し、文禄3年（1594年）には伏見城の建築にも携わったことが記されています。このように、彼は豊臣政権下で重要な役割を果たしていました。

関ヶ原の戦いとその後

慶長5年（1600年）に発生した関ヶ原の戦いでは、行継は西軍に加わります。兄の行広や寺西直次と共に桑名城に籠城し、戦局の行方を見守りました。しかし、戦後の情勢は厳しく、行継は高野山に隠れた後、徳川家康によって改易されることとなります。

幸いなことに、彼は翌年に許され、細川忠興の家臣として6000石を得て仕官しました。行継の死去については複数の説がありますが、関ヶ原の戦いと同じ年の11月に亡くなったという意見や、慶長9年（1604年）8月まで生存が確認されている書状からの情報など、諸説存在します。

家族

氏家行継の系譜には、父として氏家直元、母については不詳とされていますが、妻は山岡景隆の娘です。彼には二人の子がいて、嫡男の氏家元高（1612-1671）は法名を洞雲院意安道仙とし、家督を継ぎました。また、女子は細川興秋の妻となり、その後飛鳥井持信と結婚しました。

氏家行継の子孫は熊本藩に仕え、彼の業績と血筋は後世に受け継がれていきました。彼の人生は、戦国時代の波乱の中で築かれたものであり、今でもその足跡は歴史として語り継がれています。

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