民主党 (韓国 1995-1997)

韓国民主党 (1995-1997)：分裂と統合、そして消滅

1995年、韓国政治は大きな転換期を迎えていました。1992年の大統領選挙で敗北し政界を引退した金大中氏が政界復帰を宣言。旧民主党内から多くの議員を引き連れて新政治国民会議（国民会議）を結成したのです。この分裂により、旧民主党は野党第1党の座を失いました。

しかし、旧民主党に残った政治家たちは新たな道を歩み始めます。李基澤、李哲、盧武鉉といった政治家を中核に、同年11月に結成されたばかりの改革新党と統合。こうして誕生したのが「統合民主党」でした。略称は、かつての民主党と同じく「民主党」です。この統合は、旧民主党の勢力再編を図る重要な試みでした。

しかし、統合民主党の道のりは険しいものでした。1996年4月に行われた第15代総選挙では、「三金政治」の打破を掲げ、市民運動出身者を多数擁立。しかし、明確な支持基盤を確立できていなかったことが災いし、惨敗を喫します。議席数はわずか15議席にとどまり、院内交渉団体となるための20議席を大きく下回りました。選挙後にはさらに離党者が発生し、国会開院時には12議席にまで減少。党の存続すら危ぶまれる状況に陥ったのです。

窮状を打開すべく、統合民主党は同年6月、臨時党大会を開催。党名を改めて「民主党」とし、党の運営体制を従来の集団指導体制から、総裁を中心とする単一指導体制へと変更しました。初代総裁には李基澤が就任しました。しかし、李基澤は翌年7月に行われた国会議員補欠選挙で敗北、8月に総裁を辞任。その後、趙淳ソウル市長が新たな総裁に選出され、12月の大統領選挙に向けて準備を進めました。

ところが、大統領選挙を目前に控えた1997年11月、統合民主党は衝撃的な決断を下します。当時与党だった新韓国党との合同、そして「ハンナラ党」の結成です。「三金政治」の清算と経済再生を掲げたこの合流劇は、韓国政治に大きな変化をもたらしました。しかし、同時に統合民主党は歴史の舞台から消えることとなったのです。盧武鉉や金元基など、一部の政治家は国民会議への合流を選びました。

このように、1995年から1997年にかけて存在した「民主党」は、金大中氏の政界復帰という政治的激変、そして党内分裂と統合、さらには他党との合流という、数々のドラマを経験した政党でした。わずか数年という短い期間でしたが、その存在は韓国政治史に大きな足跡を残したと言えるでしょう。

歴代代表

共同代表 (1995年12月16日～1996年6月3日): 李基澤、金元基、張乙炳
総裁 (1996年6月～1997年11月): 李基澤 (1996年6月4日～1997年8月4日)、趙淳 (1997年8月28日～11月21日)

党勢推移

（詳細な数値データは省略。史料に基づいた記述が必要です。）

脚注

（脚注は必要に応じて追記）

関連項目

韓国の政党一覧
大韓民国の民主党系政党

もう一度検索