民主党 (韓国 2011-2014)

民主党の歴史と背景

民主党（みんしゅとう）は、大韓民国を代表する政党の一つであり、2011年12月に民主統合党として設立されました。その後、2013年5月に党名を「民主党」に変更し、韓国の政治シーンで重要な役割を担ってきましたが、2014年3月には新政治民主連合に合併され、消滅しました。この政党は韓国の二大政党の一つとして、政治的対立が激化する中で活躍しました。

政策と立ち位置

民主党の政治的立場は中道左派であり、経済民主化や福祉政策の充実を重視しました。具体的には、財閥への規制強化を主張し、無償給食や無償福祉、無償医療、教育費の軽減などを政策に掲げました。また、米韓自由貿易協定（韓米FTA）の全面再検討も提唱しましたが、後の党大会ではこの立場を修正し、中道主義へと舵を切ることとなります。

結成の経緯

民主党は、旧民主党、市民統合党、韓国労働組合総連盟（韓国労総）の合同によって誕生しました。2011年11月に孫鶴圭当時の党代表が民主進歩勢力を統合する意向を表明し、その準備が進められました。2011年12月16日に正式に「民主統合党」として結成され、党名変更後、党の設立当初には広範な支持を集めました。

重要な選挙結果

選挙では2012年の第19代総選挙が特に注目されました。この選挙では、進歩党との選挙協力もあり、選挙前の期待を裏切る形で127議席を獲得しましたが、与党セヌリ党には及ばず、政権交代には成功しませんでした。選挙後、党内での責任問題も浮上し、韓明淑党首が辞任する事態となりました。

党名の変更と再編

2013年、党内の改革が進められ、金ハンギルが新たに代表に選ばれました。この時、党名を「民主党」に改称し、党のシンボルカラーも黄色から青色に変化させました。これにより、中道的な立ち位置を強化し、保守系政党への対抗姿勢を明確にしました。これはセヌリ党とのイメージ対比でもあります。

最後の展開

民主党は、2014年3月に新政治民主連合に吸収され、党の活動を終えます。この統合は、韓国政治の新しい流れを示すものでしたが、旧民主党系の支持者からは失望の声が上がりました。また、党内には派閥が存在し、親盧派と旧・民主系の対立が続き、影響を与えていました。

批判と問題

民主党の活動には批判も多く、特にモバイル投票に関する不正募集事件が大きな問題とされました。この事件は党の信頼性に影響を与え、支持層の失望を招きました。また、公募制度を巡る葛藤や、党内の派閥間の争いも影響し、次第に支持率が低下しました。

結論

民主党は、大韓民国の近代史において重要な役割を果たした政党の一つです。その政策や派閥争いは韓国政治の複雑さを示しており、結局は新たな統合により歴史の中にその名を残すこととなりました。本党の活動は、以降の韓国の政治動向に多大な影響を与え、さまざまな議論を喚起しています。

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