民主左翼党 (スロバキア)

民主左翼党（Strana Demokratickej L'avice）

民主左翼党は、かつてスロバキアに存在した中道左派の政党です。そのルーツは、チェコスロバキア時代の支配政党であったチェコスロバキア共産党（KSČ）のスロバキア地域組織、スロバキア共産党（KSS）に遡ります。

成立の背景

KSČの後継政党であるチェコ＝スロバキア共産党（KSČ-S）の下部組織であったKSSにおいて、主流派の一部が社会民主主義への路線変更を志向しました。このグループが1990年10月に「スロバキア共産党＝民主左翼党」（KSS-SDĽ）と党名を変更し、翌1991年2月にはSDĽへと改称しました。同年12月にはKSČ-Sの枠組みから完全に離脱し、独自の道を歩み始めました。

議会選挙の軌跡

1992年の選挙では、連邦議会両院とスロバキア国民議会で議席を獲得しました。スロバキア独立後の1994年の国民議会選挙では、スロバキア社会民主党（SDSS）やスロバキア緑の党（SZS）、スロバキア共和国農民運動（HPSR）と連携し、「共通の選択」という連立リストで選挙に臨みましたが、得票率は10.42％に留まり、18議席の獲得にとどまりました。

1998年の選挙では、SDĽは単独で選挙に挑み、23議席を獲得しました。そして、選挙後に発足した第1次ズリンダ政権に与党として参加しました。しかし、連立与党内での埋没や、政権内部でのスキャンダルなどが重なり、党勢は大きく衰退。2002年の選挙では、有効得票率4％の議席阻止条項をクリアすることができず、国民議会における議席を全て失うという結果に終わりました。また、主流派から外れていたSDĽの元党首、ペテル・ヴァイスが結成した社会民主オルタナティブ（SDA）も議席を獲得できず、議会内から中道左派勢力が姿を消すこととなりました。

スメルへの合流とその後

2004年12月、SDĽは、当時左派志向を強めていたロベルト・フィツォが党首を務めるスメル（方向）に、SDSSやSDAと共に合流し、方向・社会民主主義（SMER-SD）を結成しました。しかし、SDĽの一部グループはSMER-SDへの合流を選ばず、SDĽの名を冠して活動を継続。2006年以降の選挙にも参加していますが、議席の確保には至っていません。

参考文献

ポスト社会主義諸国の政党・選挙データベース作成研究会 編『ポスト社会主義諸国 政党・選挙ハンドブックⅠ』

外部リンク

民主左翼党(2005~)公式サイト

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