気道閉塞

気道閉塞（Airway Obstruction）

気道閉塞とは、気道内の空気の流れが妨げられ、呼吸機能に影響を与える状態のことを指します。この状態は、上気道閉塞と下気道閉塞という二つの主要なタイプに分かれます。気道閉塞は生命にかかわる緊急事態であり、適切な対処が必要不可欠です。特に上気道閉塞の場合、気道内に異物があるときは迅速な異物除去が求められ、一方で下気道閉塞は主に慢性的な疾患である閉塞性肺疾患が関係しています。

上気道閉塞

上気道閉塞の原因はさまざまであり、主に以下のようなものが挙げられます：

• - 異物誤嚥：食物や小さな物体が誤って気道に入ること。
• - 外傷：喉や気管に対する鈍的または貫通的な外傷。
• - 扁桃肥大：扁桃腺の肥大が気道を圧迫すること。
• - 声帯麻痺：声帯の機能が損なわれることにより、気道の開閉が不適切になる。
• - 感染症：ウイルス性クループや細菌性気管炎、喉頭蓋炎など、急性の感染症も原因となります。

これらの原因により、呼吸が困難になり、特に危険な状態になることがあります。上気道閉塞の際には、一次救命処置や二次救命処置の中でも気道の確保が重要です。このプロセスは、基本的な気道管理と、高度な気道確保の技術に分かれています。

下気道閉塞

下気道閉塞は、気道の内部、特に細気管支での抵抗が増すことにより引き起こされます。この状態は一般的に閉塞性肺疾患、特にCOPD（慢性閉塞性肺疾患）として知られています。呼吸時に空気が肺に到達する量が減少し、体内の酸素供給が乏しくなるため、深刻な健康影響を及ぼすことがあります。

下気道閉塞は、スパイロメトリーと呼ばれる呼吸機能検査で評価できます。この検査では、1秒率の低下（正常値は約80%）が確認され、閉塞性肺疾患の存在が疑われます。

合併症

気道閉塞は単独の疾患ではなく、他の健康問題を引き起こす可能性があります。たとえば、気道が閉塞されることで肺炎のリスクが高まります。また、閉塞性肺疾患は肺癌のリスクファクターとしても知られています。

関連項目

• - 吸気性喘鳴（Stridor）：上気道閉塞の症状の一つ。
• - 再発性気道閉塞：特に動物に見られる呼吸器疾患の一形態。

気道閉塞は早期の診断と迅速な介入が命を救うため、注意深い観察と適切な行動が求められます。

もう一度検索