水子貝塚

水子貝塚は、埼玉県富士見市にある、縄文時代前期（約5500～6000年前）の貝塚と環状集落の遺跡です。武蔵野台地の新河岸川沿いの縁に位置しています。1894年（明治27年）に阿部正功によって発見され、その後、安部立郎や酒詰仲男、和田誠一らによって調査が行われました。その学術的な価値と保存状態の良さから、1969年（昭和44年）に国の史跡に指定されています。また、この遺跡から出土した土器の一部は、江坂輝弥によって「水子式土器」と名付けられました。

現在、遺跡は「縄文ふれあい広場 水子貝塚公園」として整備され、1994年（平成6年）に開園しました。公園内では、貝塚の規模や分布を白い陶片で地表に示し、中央には広大な芝生広場が設けられています。また、5棟の竪穴建物が復元されており、一部は内部が公開され、縄文人の生活様式を垣間見ることができます。

公園の周囲には、全長582メートルの遊歩道が整備され、発掘調査で出土した植物の種などを基に「縄文の森」が復元されています。園内南側には木製の展望台があり、復元された「縄文の村」を一望できます。さらに、水子貝塚から出土した土器などの考古資料を展示する展示館と、富士見市内の他の遺跡からの出土品を収蔵する資料館も設けられています。秋には、「縄文の森コンサート」と題したコンサートも開催され、多くの人々で賑わいます。

水子貝塚公園は、その景観と歴史的な価値が評価され、1995年（平成7年）に手づくり郷土賞（歴史・文化部門）を受賞しました。

アクセス

東武東上線みずほ台駅から徒歩約15分（1.2キロメートル）でアクセスできます。

関連情報

環状集落
縄文時代の遺跡一覧
日本の[[貝塚一覧]]
関東地方の史跡一覧
埼玉県の記念物
日本の[[歴史公園100選]]

外部リンク

46 水子貝塚 - 富士見市
水子貝塚資料館 - 富士見市

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