水島彦一郎

水島 彦一郎 (みずしま ひこいちろう)

水島彦一郎は、1882年11月1日に京都府加佐郡中筋村（現在の舞鶴市）に生まれ、1953年2月13日にこの世を去った日本の政治家である。彼は衆議院議員（立憲政友会の一員）として知られ、特に旧舞鶴市での市長としての業績が評価されている。

経歴

彼は1906年に早稲田大学政治経済科を卒業し、その後、東京日日新聞や東京毎日新聞の記者としてキャリアをスタートさせた。次に富士製紙に勤めさせ、第一次世界大戦中には大阪で松田製作所や大阪金工の軍需工業に関与した。戦後、郷里に戻り、地域社会への貢献に尽力した。まず中筋村の会議員、続いて加佐郡会議員に当選し、その後も京都府会議員に二回選出された。彼は参事会員や郡部会議長、議長を歴任し、地域の政治において重要な役割を果たした。

さらに、彼は舞鶴町長に選出され、加佐郡町村長会や京都府町村長会の会長、さらには全国町村長会の副会長としても活躍した。また、農業、畜産、蚕業の各団体でも会長を務め、地域経済や教育の振興にも寄与した。

彼の政治キャリアは、1928年の第16回衆議院議員総選挙への出馬によって更に進展した。当選を果たし、第17回及び第18回でも再選を果たした。1942年には旧舞鶴市長に就任し、翌年には東舞鶴市との合併に至る。この時期、市の発展に寄与するために尽力した。

戦後は公職追放となるが、1951年にその追放が解除された。彼の政治活動は波乱万丈であり、戦前から戦後にかけての日本の歴史の中で重要な一ページを刻んでいる。

著書

水島は公私にわたり著作活動も行っており、その中には『有色民族の更生』（1937年）、『有本国蔵翁』（1937年）、『更生政友会の展望』（1939年）、『中島知久平氏と其革新政策』（1940年）などがある。これらの著作は、政治思想や当時の社会情勢に関する彼の見解を示すものであり、彼の思想的背景を理解する上で貴重な資料となっている。

親族

水島彦一郎には、弟の川北正太郎がいる。彼も舞鶴市の市長を務めており、兄弟で地域の政治に寄与したと言える。

参考文献

彼の経歴や業績に関する参考文献として、衆議院・参議院編『議会制度七十年史 衆議院議員名鑑』（1962年）、京都府人物誌刊行会編『京都府人物誌』（1928年）、早稲田大学紳士録刊行会編『昭和十五年版 早稲田大学紳士録』（1939年）、および帝国秘密探偵社編『大衆人事録 第14版 近畿・中国・四国・九州篇』（1943年）などが挙げられる。これらの資料は、彼の人生や業績をより深く知るための手助けとなるだろう。

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