水崎格

水崎格（みずさき いたる）は、1890年（明治23年）5月8日に生まれ、1969年（昭和44年）に没した、大正から昭和時代前期にかけて台湾総督府で活躍した官僚です。旧姓は高木といい、長野県松本市で生を受けました。本籍は新潟県高田市にあります。

軍人としての経歴

水崎は、早稲田中学校を経て、1912年（明治45年）5月に陸軍経理学校を卒業しました。同年7月には陸軍主計候補生となり、同年12月には歩兵第55連隊に入隊しました。その後、1912年12月に陸軍三等主計に任官しましたが、1915年（大正4年）には予備役に編入されました。この軍人としての経験が、後の官僚としてのキャリアに影響を与えたと考えられます。

台湾総督府での活躍

1920年（大正9年）4月、水崎は第9師団留守経理部での勤務を経て、浦塩派遣軍倉庫での勤務を経験しました。そして、1923年（大正12年）に台湾総督府財務局主計課へと転じ、ここから台湾での官僚としてのキャリアをスタートさせました。台北州郡属、府属といった役職を歴任し、着実に実績を積んでいきました。

1936年（昭和11年）12月には、地方理事官へと昇進し、高雄州恒春郡守に就任。その後、1939年（昭和14年）1月には台北州新荘郡守に転任し、1942年（昭和17年）8月には新竹州苗栗郡守に就任しました。これらの地方官としての経験を通じて、台湾の地方行政に深く関わり、その手腕を発揮しました。最終的には、新竹市長を務め、その行政能力を高く評価されました。

人物像と評価

水崎格は、その経歴から見ても、非常に勤勉で実務能力の高い人物であったと考えられます。陸軍での経験を活かし、台湾総督府では財務や地方行政において重要な役割を担いました。特に地方官としての活躍は目覚ましく、地域住民の生活向上に大きく貢献しました。また、新竹市長としての業績も、その行政手腕の高さを物語っています。彼の生涯は、台湾総督府の官僚として、地域社会のために尽力した模範的なものでした。

参考文献

水崎格に関する詳しい情報は、以下の資料で確認することができます。

太田肥州 編『新台湾を支配する人物と産業史』台湾評論社、1940年。
興南新聞社 編『台湾人士鑑』呂霊石、1943年。
* 人事興信所 編『人事興信録 第14版 下』人事興信所、1943年。

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