江島神社

江島神社の概要

江島神社（えのしまじんじゃ）は、神奈川県藤沢市にある神社で、江の島の南側に位置します。昔から「江島大神」として知られるこの神社は、宗像三女神を祀っており、県社としての地位を持っていました。現在、神社本庁の別表神社に属するこの場所は、日本三大弁天の一つとして、多くの信者から厚く信仰されています。

祭神について

江島神社には、3つの社殿があり、それぞれに異なる祭神が祀られています。西方の「奥津宮」には、多紀理比賣命、中央の「中津宮」には市寸島比賣命、北方の「辺津宮」には田寸津比賣命が祀られています。これらの神々は、元々江戸時代には弁財天として信仰されており、江島弁天や江島明神とも呼ばれていました。明治時代に神仏分離が行われた際に現在の祭神に改められましたが、奉安殿には未だに八臂弁財天と妙音弁財天が安置されています。

歴史的背景

江島神社の創建については、欽明天皇の時代に遡ります。社伝によれば、欽明天皇13年に神の命を受けて江の島の南の洞窟に宮が建てられたことが始まりとされます。その後、神仏習合の影響で金亀山与願寺と呼ばれる寺が設立されました。源頼朝が1160年代に岩屋に弁財天を勧請し、それが創建と見なされることもあります。江島神社は歴代の鎌倉幕府将軍や地元の領主からの崇敬を受けてきましたし、江戸時代には弁才天信仰が広まり、多くの人々が訪れるようになりました。

当社は、岩本坊、上ノ坊、下ノ坊の3つの別当が存在し、それぞれの宮を管理していました。特に岩本坊は総別当とされ、江島寺とも呼ばれていました。明治時代の廃仏毀釈の際には多くの仏教施設が破壊され、神社に改編された結果、江島神社が誕生しました。その後、江の島の観光地化も進み、宿泊施設も整備されるようになりました。岩本坊は宿泊施設「岩本楼」となり、参詣者の受け入れも行っています。

境内の魅力

江島神社の境内には、歴史ある3つの社殿が点在しています。奥津宮には多紀理比賣命が祀られ、拝殿天井には酒井抱一の作品が描かれており、歴史的な石鳥居も存在します。中津宮には市寸島比賣命が祀られ、権現造の社殿は元禄時代に改築されました。また、辺津宮は源実朝によって創建され、重要な歴史的価値をもつ社殿です。

加えて、境内社や文化財も多く存在し、市指定の重要文化財が多数あり、訪れる際には多くの歴史に触れることができます。

年間行事とアクセス

江島神社では、初巳祭や初亥祭、八坂神社例祭、龍宮例祭など、年中行事が盛んに行われており、訪れることで地域の文化に触れることができます。藤沢市江の島2-3-8に位置し、最寄り駅からは徒歩でアクセス可能なため、観光名所としての訪問にも最適な場所です。江島神社は、伝統と信仰を結びつけた魅力あるスポットで、多くの訪問者を迎えています。

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