巳

巳（み、し）

十二支の6番目である巳は、別名「へび年」とも呼ばれます。西暦年を12で割った余りが9の年が巳年となり、日本では新暦1月1日、中国では旧暦1月1日から始まります。巳年には、大荒落（大荒駱、大芒落、大芒駱とも）という別名もあります。

巳年の特徴

巳年は、古来より独特の様相を呈する年と捉えられてきました。相場格言「辰巳天井、午尻下がり、未辛抱、申酉騒ぐ。戌は笑い、亥固まる、子は繁栄、丑はつまずき、寅千里を走り、卯は跳ねる」にあるように、上昇傾向を示す年とされています。これは単なる俗説ですが、歴史的な株価の変動と照らし合わせて考察してみるのも興味深いでしょう。

巳の月、巳の刻、巳の方角

旧暦4月（概ね新暦5月）を巳の月、午前10時を中心とする約2時間を巳の刻といいます。巳の方角は、南南東よりやや北寄り、具体的には北基準右廻りで150°の方角です。

巳の五行と陰陽

巳の五行は火、陰陽は陰に分類されます。十二支における反対側は亥となります。これらの属性は、様々な占いや解釈に用いられてきました。

巳の由来

『漢書』律暦志によると、巳は「已」（い）に由来し、「止む」という意味を持ちます。草木の成長が限界に達した状態を表していると言われています。現在のような蛇の形象が割り当てられたのは、覚えやすくするためです。「み」という訓読みは、蛇の古語である「へみ」に由来しています。

巳を含む干支

巳を含む干支は、己巳、辛巳、癸巳、乙巳、丁巳の5つがあります。これらは、西暦年の1の位によって決まり、それぞれ9, 1, 3, 5, 7の年に該当します。

巳に関連する事項

巳は、単なる暦上の区分を超えて、様々な文化や習慣に深く関わっています。

上巳（じょうし）：桃の節句として知られる行事です。
東京都議会議員選挙：1965[[年]]以降、参議院通常選挙と重なるのが巳年です。

これらの事柄からも、巳が日本人の生活や歴史に密接に関わっていることが分かります。

まとめ

巳は、単なる十二支の一つとしてだけでなく、暦、方位、五行、陰陽、そして様々な文化や習慣と深く結びついた、多様な側面を持つ象徴です。その由来や意味を理解することで、歴史や文化に対する理解を深めることができるでしょう。また、相場格言にみられるように、巳年は独特の雰囲気を持つ年として、古くから人々の興味を引きつけてきました。現代においても、巳年にまつわる様々な解釈や考察がなされています。

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