江戸家猫八 (4代目)

四代目江戸家猫八の生涯

四代目江戸家猫八（1949年11月30日 - 2016年3月21日）は、東京都中央区出身の演芸家、司会者、タレント、俳優です。本名は岡田八郎。動物の声帯模写、特に鳥の鳴き声を得意とし、落語協会に所属していました。出囃子は「猫じゃ猫じゃ」です。

芸歴

1968年に玉川学園を卒業後、父である三代目江戸家猫八に師事し、演芸の道に入りました。当初は初代江戸家小猫を名乗り、2009年に四代目江戸家猫八を襲名しました。

江戸家は代々「動物ものまね芸」を生業としており、祖父が初代、父が三代目という芸一家です。妹も物真似芸人として活動しており、江戸家まねき猫、江戸家猫ハッピーという芸名で知られています。

多彩な才能

演芸家としての活動だけでなく、司会者としても才能を発揮し、1991年から2001年までテレビ東京のテレビゲーム紹介番組『Theゲームパワー』とその後の番組で約10年半にわたり司会を務めました。

2001年に父である三代目猫八が亡くなった際には、出棺の挨拶で声帯模写の代表作であるウグイスの鳴きまねを行い、師であり父である三代目を送りました。

2004年には文化庁芸術祭賞優秀賞を受賞し、その実力が認められました。

2009年には、先代である三代目から生前に「88歳になったら猫八の名を譲る」と言われていたこと、自身も還暦を迎えることから、四代目江戸家猫八を襲名しました。襲名興行は、通常10日間の寄席の番組を5日間のみ出演するという変則的な形で行われ、東京の4つの寄席を5日ずつ回るというものでした。

2011年には、長男の真一郎が二代目江戸家小猫を襲名し、親子二代で同じ名前を名乗ることになりました。

晩年

2016年3月8日には、テレビ朝日系の『徹子の部屋』に長男の二代目小猫とともに出演しました。しかし、これが最後の仕事となり、その13日後の3月21日に進行性胃癌のため、66歳でこの世を去りました。墓所は雑司ヶ谷霊園です。

その他の活動

映画やテレビドラマにも出演しており、映画『男はつらいよ 寅次郎忘れな草』や『かあちゃん』などに出演しました。テレビドラマでは、『火曜日の女シリーズ』や『必殺シリーズ』などに出演しました。その他、バラエティ番組やCMにも多数出演しており、多岐にわたる活躍を見せました。

著書には、『されど、鶯は鳴きやまず 〜ものまね芸四代〜』や『猫の鳥談義』があります。

人柄

『Theゲームパワー』の司会を務めていた際には、やる気のない司会ぶりをネタにされることもありましたが、その一方で、深夜番組でガダルカナル・タカから突然電話がかかってきて、ウグイスの鳴きまねを頼まれると、快く応じていたというエピソードからも、その人柄が偲ばれます。


四代目江戸家猫八は、その独特な芸風と温厚な人柄で多くの人に愛され、その功績は今もなお語り継がれています。

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