汨羅市

汨羅市（べきらし）

汨羅市は、中華人民共和国湖南省岳陽市に位置する県級市です。市域内では、汨水（べきすい）と羅水が合流して汨羅江となります。汨羅江は、古代中国の詩人である屈原が身を投じた場所としても知られています。

歴史

汨羅という名称は、紀元前690年に楚が羅子国を滅ぼしたことに由来します。羅子国の遺民は丹陽（現在の湖北省秭帰県）へ移住させられ、その後、汨羅江の尾閭南岸（現在の汨羅市河市鎮）に移り住んだことから、その地が羅城と呼ばれるようになりました。当時の羅城は、現在の汨羅市、湘陰県、平江県の全域、岳陽県の南部、沅江市の東部に相当する広大な範囲でした。

紀元前221年、秦朝はこの地に羅県を設置しました。後漢の熹平年間（172年-178年）になると、羅県の東部に漢昌県が設置されました。南北朝時代に入ると、474年に羅県、益陽県、湘西県の一部を合わせて湘陰県が設置され、市域は羅県と湘陰県の管轄地となりました。南朝梁の時代には、羅県の南部に湘浜県、東部に岳陽県、北部に玉山県が設置され、市域は羅県、湘陰県、湘浜県、玉山県、岳陽県に分割されることになりました。

589年（開皇9年）、隋朝は呉昌県と湘浜県を羅県に編入し、市域は羅県、玉山県、岳陽県の管轄となりました。591年（開皇11年）には、岳陽県が湘陰県と改称され、玉山県を併合し、この状態が中華民国時代まで続きました。

1966年2月、人口増加を理由に湘陰県の東部に汨羅県が新設され、1987年9月には県級市に昇格し、現在に至っています。

行政区画

汨羅市は、以下の行政区画に分かれています。

街道:
帰義街道
新市街道
鎮:
汨羅鎮
屈子祠鎮
古培鎮
白水鎮
川山坪鎮
弼時鎮
長楽鎮
大荊鎮
桃林寺鎮
三江鎮
神鼎山鎮
羅江鎮
白塘鎮
屈原管理区
街道: 天問街道
鎮: 営田鎮、河市鎮
* 郷: 鳳凰郷

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