決明子

決明子（けつめいし）は、エビスグサ（決明）という植物の種子を乾燥させた生薬の名前です。日本薬局方にも収録されていますが、漢方薬としてよりも、民間薬や健康食品として利用されることが多いのが現状です。別名として夷草（えびすぐさ）とも呼ばれています。

ハブ茶との関係

「ハブ茶」として販売されているものの中には、決明子が使用されているケースがよく見られます。しかし、本来のハブ茶は、ハブソウという別の植物の種子（望江南（ぼうこうなん））から作られます。つまり、決明子はハブ茶の代用品として用いられていることが多いのです。

由来と成分

決明子の名前は、中国の明代に編纂された薬学書『本草綱目』に由来すると言われています。その名の通り「目を良くする種子」という意味合いが込められています。成分としては、アントラキノン誘導体やナフタリン誘導体などが含まれています。

効能

決明子は、以下の症状に効果があるとされています。

便秘: アントラキノン誘導体の緩下作用により、便秘や腹部膨満感を改善します。
眼の症状: 結膜炎などの眼の炎症を緩和する効果が期待できます。
高血圧症の頭痛: 血圧を下げる作用により、高血圧に伴う頭痛を和らげます。

注意点

決明子には緩下作用があるため、過剰摂取には注意が必要です。特に、下痢気味の方や妊娠中の方は、摂取を控えるか、医師に相談するようにしてください。

その他

決明子にちなんだ名前の音楽グループ「ケツメイシ」が存在します。

参考資料

『決明子』 - コトバンク

免責事項

この情報は、一般的な知識に基づいて提供されています。医学的なアドバイスとして解釈しないでください。健康上の問題がある場合は、必ず医師または専門家にご相談ください。

もう一度検索