沖縄県道213号黒島港線

沖縄県道213号黒島港線

沖縄県道213号黒島港線は、沖縄県八重山郡竹富町の黒島東筋から黒島港へと至る一般県道です。この路線は、かつて旧建設省によって選定された「日本の道100選」にも名を連ねる、日本最南端の都道府県道として知られています。

概要

現在の県道213号は、1980年の八重山地域における県道路線再編によって指定されました。それ以前は、現在の沖縄県道87号富野大川線と沖縄県道211号新川白保線にあたる石垣市の平得川原線が県道213号とされていました。

黒島は、石垣島から南へ約19kmの場所に位置する面積9.8km²の離島で、西表石垣国立公園の一部を構成しています。1981年度から1983年度にかけて行われた道路拡張工事では、道路両側の住居を囲む琉球石灰岩の石垣や赤煉瓦の屋根といった、地域特有の景観を損なわないよう特別な配慮がなされました。地元住民の協力のもと、石垣の復元や地下浸透式の排水溝設置が行われました。

これらの取り組みが評価され、この路線は島の自然環境や文化と調和した景観を持つ道路として、「日本の道100選」に選ばれました。

2005年には、道路幅を5mから11mに拡幅し、歩道やロードパークを新設する改良事業が完了しました。ロードパークには、史跡「先島諸島火番盛」の一つである「プズマリ」を模した展望台（黒島展望台）や芝生広場、駐車場、駐輪場、遊歩道などが整備されています。

区間

起点：八重山郡竹富町字黒島東筋
終点：八重山郡竹富町字黒島（黒島港）
総延長：2.438km
通過自治体：八重山郡竹富町（黒島）

主要施設

黒島港（終点）

沿革

1980年：沖縄県道213号黒島港線が認定。
1981～1983年度：道路拡張工事。
1986年8月10日：「日本の道100選」に選定。
2005年：拡幅及びロードパーク整備の改良事業が竣工。

特徴

黒島港線は、島の美しい自然と調和した景観が魅力です。特に、琉球石灰岩の石垣や赤瓦屋根の家並みは、沖縄らしい独特の雰囲気を醸し出しています。ロードパークには展望台があり、黒島の美しい景色を一望できます。

この道路は、単なる移動手段としてだけでなく、黒島の文化や歴史、自然を感じられる観光ルートとしても重要な役割を果たしています。また、地域住民の協力によって守られてきた美しい景観は、訪れる人々に深い印象を与え、島の魅力を伝えています。

参考資料

「日本の道100選」研究会 著、国土交通省道路局（監修） 編『日本の道100選〈新版〉』ぎょうせい、2002年6月20日、222-223頁。ISBN 4-324-06810-0。

関連情報

沖縄県の県道一覧
沖縄県八重山土木事務所

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