沢木順

沢木 順（さわき じゅん）

1954年に北海道虻田郡真狩村で生まれる沢木順は、後に若き日を鎌倉で過ごし、演技に没頭する日々を送ることになります。神奈川県立湘南高等学校を卒業後、早稲田大学文学部演劇科に進学しましたが、在学中に演劇の道へ進む決意を固め、中退しました。

彼の演技キャリアは早くも大学在学中に始まり、東宝が主催するオーディションに合格したことで幕を開けました。1970年代の初頭、彼は東宝ミュージカル「ファンタスティックス」でいきなり主役を務め、その後も数々の名作に出演しました。特に劇作家・菊田一夫からの教えを受けたことは、彼の演技力に多大な影響を与えたと言われています。

1975年、彼は新たな挑戦として劇団四季に参加しました。浅利慶太に誘われての移籍で、ここで彼は多くの名作に出演しました。『ジーザス・クライスト＝スーパースター』や『コーラスライン』、『キャッツ』、そして『オペラ座の怪人』など、数々の人気作品で主役を務め、確固たる地位を築きました。

その後、劇団を退団しフリーとして活動を続けた沢木は、テレビドラマや映画でもその存在感を示しました。代表作には『寺内貫太郎一家』や『地下鉄に乗って』があり、他にも『マイ・フェア・レディ』や『屋根の上のバイオリン弾き』などの舞台にも出演しました。彼の才能は舞台だけにとどまらず、音楽にも優れたものがあり、1972年には「ウルトラマンタロウ」のカバーバージョンを制作しました。

また、沢木は2000年に私家版として『僕のミュージカル修業』を出版しています。この著作は彼自身の経験や学びをもとにした作品で、読者に対して感動的な演劇の世界への扉を開く内容となっています。

彼は1980年代から2010年代まで活躍を続けました。特に、舞台の中でも、彼が一貫して持ち続けているのは観客に感動を与えようとする熱意です。俳優としてだけではなく、多方面での活動を通じて日本のエンターテインメント界に多くの影響を与えました。

代表的な出演作品

• - 寺内貫太郎一家
• - マイ・フェア・レディ
• - 屋根の上のバイオリン弾き
• - 夢から醒めた夢
• - ユタとふしぎな仲間たち
• - 王家に捧ぐ歌
• - ジーザス・クライスト・スーパースター
• - 遠山の金さん 第49話「独楽が廻れば鬼が泣く」（1976年、NET/東映）
• - 地下鉄に乗って
• - 森は生きている
• - コーラスライン
• - キャッツ
• - オペラ座の怪人
• - エビータ
• - ラブラブライバル
• - アイーダ
• - SEMPO -日本のシンドラー 杉原千畝物語-

彼のキャリアを通じて、沢木順は日本のミュージカル界における重要な存在として、これからも多くの人々に影響を与え続けることでしょう。

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