泉町 (いわき市)

泉町（いずみまち）は、福島県いわき市に属する大字の一つです。郵便番号は971-8185が割り当てられています。

いわき市の南東部に位置し、小名浜地区の一角を占めます。北側は渡辺町田部、渡辺町洞、泉玉露、泉町滝尻に接し、東側は泉滝尻、泉町滝尻、南側は泉町下川、泉もえぎ台、泉町黒須野、そして西側は添野町と隣り合っています。地域としては、おおむね町村制が施行される以前の菊多郡泉村の流れを汲んでいます。

地理的には、二級水系藤原川の支流である釜戸川と、その右岸に流れ込む支流の流域を範囲としています。地形は、西側の丘陵地と、その谷あいに広がる平地に水田が主体となるエリア、そして釜戸川の左岸にあたる平地で構成されます。この釜戸川左岸の平地は、JR泉駅前に広がる住宅地として発展しており、近年行われた土地区画整理事業に伴い、周辺の大字から一部が編入された区域が含まれます。

地域の治安維持は、小名浜岡小名に位置するいわき東警察署が担当し、消防業務については、小名浜にある小名浜消防署が管轄しています。

地域を流れる主な河川は、藤原川水系に属する二級水系の釜戸川です。

泉町の歴史は、1879年1月27日に泉藩領であった泉村が福島県における郡区町村制の施行により菊多郡の村となったことに始まります。その後、1889年4月1日には町村制の施行に伴い、泉村は玉露村、黒須野村、本谷村、滝尻村、下川村と合併して新たな菊多郡泉村が発足し、旧泉村域はその大字となりました。1896年4月1日には、菊多郡と周辺の郡の合併により石城郡が誕生し、石城郡泉村の一部となります。

行政区分の変更はさらに続き、1953年4月1日には泉村が町制を施行し、泉町の大字となりました。翌1954年3月31日には、泉町が小名浜町、渡辺村、江名町と合併し、新たに磐城市が発足したことで、磐城市の大字となります。そして1966年10月1日には、磐城市が他の13市町村と合併し、現在のいわき市が誕生しました。これにより、泉町はいわき市小名浜地区に属する大字となりました。

近年の区域変更としては、複数の土地区画整理事業が挙げられます。1984年には泉第一土地区画整理事業、1986年には泉第二土地区画整理事業が完了し、いずれも泉町滝尻の一部が泉町に編入されています。1989年には泉玉露土地区画整理事業に伴い、一部が周辺の大字の区域と共に泉玉露として分離新設されました。また、1999年にはいわきタウンズヴィルの造成に伴い、該当区域が葉山として分離新設されています。2008年には泉西部土地区画整理事業により、周辺の大字と合わせて一部が泉もえぎ台として分離新設されました。さらに、2022年2月26日には泉第三土地区画整理事業が完了し、ここでも泉町滝尻の一部が編入されるなど、開発に伴う区域の変動が比較的多かった地域です。

地域内を通る主な道路としては、福島県道20号いわき上三坂小野線（かつての国道6号）と、福島県道240号釜戸小名浜線があります。

泉町には様々な公共施設や商業施設が立地しています。主なものを以下に挙げます。

福島県企業局 いわき事業所
泉市民サービスセンター
泉浄水場
いわき市立泉小学校
いわき秀英小学校・中学校・高等学校
いわきコンピュータカレッジ
泉郵便局
ツルハドラッグ いわき泉店
ダイソー いわき泉店
カワチ薬品 泉店
ホテルルートイン いわき泉駅前
ベスト電器 泉店
JGMセベバレステロスゴルフクラブ
諏訪八幡神社
* 鹿島神社

この他、世帯数や人口、小・中学校の学区などについても情報がありますが、変動があるため最新の情報は関連機関にてご確認いただくことを推奨します。泉町には特定の「字（あざ）」の表記がない区域が存在します。

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