法住寺 (報恩郡)

法住寺の概要

法住寺（ほうじゅうじ、ポプチュサ）は、忠清北道報恩郡に位置する韓国の仏教寺院です。この寺院は、韓国の仏教界で最も影響力のある曹渓宗の第5教区本寺として知られています。1624年に建立された捌相殿は特に注目されており、韓国において唯一の木造の塔として国宝（国宝第55号）に指定されています。

歴史

法住寺の創建は553年、新羅の真興王の時代にさかのぼるとされています。伝説によれば、僧侶の義信祖師が天竺から帰国し、白い駱駝に経典を積んで俗離山に仏教の道場を開いたとされています。この伝説が553年創建の根拠となっているものの、詳細な記録は残されていません。

李氏朝鮮時代の1407年、仏教弾圧が行われる中で法住寺は存続を許可された24寺の一つに数えられました。また、世宗の時代にも同様の事態が存在し、法住寺は教宗の12寺のリストにも見られます。

その後、法住寺は成宗、燕山君、中宗の時代にも多くの困難に直面し、その後の復興を遂げましたが、文禄・慶長の役（壬辰倭乱）によって恵まれた建物が焼失しました。その後、1624年に碧岩大師によって再建され、現在の形に至っています。

1911年には日本の統治下において朝鮮三十本山に指定されましたが、この指定は1924年以降に朝鮮三十一本山に改定されました。

文化財

法住寺で特筆すべきは、いくつかの重要な文化財です。以下にいくつかの代表的なものを挙げます。

捌相殿（国宝第55号）

捌相殿は韓国唯一の木造塔です。文禄・慶長の役により焼失しましたが、1624年に再建され、現在では国宝としてその歴史的価値が認められています。

双獅子石燈（国宝第5号）

この石燈は、新羅の聖徳王の時代にあたる720年頃に建立されたと考えられています。高さは約3.3メートルあり、精巧なデザインが特徴です。

石蓮池（国宝第64号）

この池も聖徳王の時代に建立されたとされ、極楽の世界を象徴しています。使用されている花崗岩はその耐久性を示し、高さは1.95メートルです。

青銅弥勒大仏

かつては青銅製の弥勒仏が設置されていましたが、1872年には興宣大院君によって徴発され、その後1964年にコンクリート製の弥勒仏が建設されました。1990年には新たに青銅製の仏像が建立され、台座を含めた高さは33メートルにもなります。

まとめ

法住寺は、その歴史的な背景や文化財の豊富さから、多くの仏教信者や観光客にとって重要な訪問先となっています。伝統と文化が息づくこの場所は、仏教の教えを深く理解するための貴重な機会を提供しています。

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