法政大学経済学部は、
1920年の大学昇格時に法学部と同時に設立された、長い歴史を持つ学部です。東京大学、京都大学、慶應義塾大学に次ぎ、国内で4番目、私立大学としては2番目に設置された
経済学部として知られています。
学部の歴史と特徴
戦後の新体制下では、教授会自治の強化、通信教育部の設置、夜間学部(第二部)の設立など、学部改革が進められました。
1948年には
経済学部経済学科と商業学科で通信教育が開始され、
1949年には第二部が設立。これらの改革を経て、学部の紀要『経済志林』が復刊されるなど、教育研究活動が活発化しました。また、1959年には商業学科が経営学部として独立し、学部としての専門性がさらに高められました。
法政大学経済学部は、社会学部、現代福祉学部、スポーツ健康学部と同様に多摩キャンパスに本部を置いています。キャンパス内には複数の校舎がありますが、
経済学部関連の建物は8号館(
経済学部A棟)、9号館(
経済学部B棟)、10号館(
経済学部C棟)です。
教育理念と学科構成
経済学部の理念は、経済の法則を解明し、公平や自由といった価値観を尊重しながら、効率性と厚生の向上を目指すことです。現代社会の複雑化に対応するため、経済学の知識だけでなく、論理的思考力やグローバルな視点を養う教育に力を入れています。
現在、
経済学部には以下の3つの学科があります。
経済学科: 経済学の基礎から社会問題まで幅広く学び、論理的思考力によって問題解決策を導ける人材を育成します。
国際経済学科: グローバルな視点から世界経済を分析し、英語力を活用して国際社会に貢献できる人材育成を目指します。
現代ビジネス学科: 企業構造や産業構造を経済学の視点から分析し、ビジネスの現場で活躍できる人材育成を目的としています。
また、ゼミナール対抗のプレゼンテーション大会やディベート大会も開催され、
経済学部同窓会(法政経友会)の役員や会員が審査員を務めるなど、学部全体の連携が強いことも特徴です。
沿革
1920年:
大学令により大学昇格、
経済学部・法学部設置
1948年:
経済学部経済学科、商業学科に通信教育設置
1949年:
経済学部再編、第二部設置
1951年:大学院社会科学研究科経済学専攻修士課程開設
1952年:社会学部設置
1955年:大学院社会科学研究科経済学専攻博士課程開設
1959年:商業学科が経営学部として独立
1984年:多摩キャンパスへ移転
1992年:
経済学部同窓会設立
1993年:
経済学部同窓会が森嘉兵衛賞を設置
1999年:国際経済学科の設置が文科省に認可
2001年:国際経済学科開設
2003年:
経済学部第二部(夜間部)の入学募集停止
2004年:大学院社会科学研究科経済学専攻を大学院経済学研究科へ改編
2005年:現代ビジネス学科開設
2011年:
経済学部第二部を廃止
2017年:経済学研究科経済学専攻に1年制修士課程を開設
学部・学科
経済学部
経済学科
国際経済学科
現代ビジネス学科
通信教育部
経済学科
商業学科
大学院
経済学研究科
経済学専攻(修士課程、博士後期課程)
修士 (M.A.) プログラム
博士5年 (Ph.D.) Ψプログラム
学部長
竹口圭輔(2023年度~)
関連施設
経済学部棟
比較経済研究所
交通アクセス
〒194-0298
東京都町田市相原町4342
JR
横浜線:
相原駅から神奈川中央交通西、神奈川中央交通東で約13分
JR中央線:
西八王子駅から京王電鉄バス、京王バスで約22分
京王高尾線:
めじろ台駅から京王電鉄バス、京王バスで約10分
著名な出身者
法政大学経済学部は、政界、経済界、マスコミ、文芸、研究など、様々な分野で活躍する人材を輩出しています。以下に主な卒業生・関係者の例を挙げます。
政界: 穴見陽一(衆議院議員)、
川崎秀人(衆議院議員)など、多数の国会議員や地方自治体の首長がいます。
経済界: 伊東忠昭(
福井銀行元
会長)、
酒巻英雄(
野村證券元
社長)など、多くの企業の経営者がいます。
マスコミ: 大嶋貴志(NHKアナウンサー)、
登坂淳一(元NHKアナウンサー)など、テレビやラジオのアナウンサー、ジャーナリストがいます。
文芸: 松澤昭(俳人)、
天彦五男(詩人)など、文学や評論の分野で活躍する卒業生もいます。
研究: 相澤幸悦(
経済学者)、
安藤実(
経済学者)など、大学教授や研究者が多数います。
詳細なリストについては、「
法政大学の人物一覧」を参照してください。
参考文献
法政大学戦後五○年史編纂委員会『
法政大学と戦後五○年』
法政大学、
2004年
法政大学『HOSEI University GUIDEBOOK 2023』2023年
外部リンク
法政大学経済学部
法政大学大学院経済学研究科
*
法政大学経済学部同窓会(法政経友会)