波多野伝四郎

波多野伝四郎について

波多野伝四郎（傳四郎）は1866年7月26日に、日本の茨城県で生まれました。彼は土浦藩士の父と母のもとに4人兄弟の末っ子として育ちました。彼の旧姓は増野です。波多野は1880年に土浦小学校を卒業後、上京し、東京府立第二中学校に進学しました。

波多野はその後1882年に弘文学舎に入学し、ミス・カートメルやホイッチングから聖書の教えを受け始めました。1884年にはチャールズ・イビー宣教師から洗礼を受け、信仰を深めていきました。さらに次の年の1885年には東洋英和学校に入学し、その後の福音士としての道を歩み始めます。

波多野は1887年にイビー宣教師の補佐となり、築地や甲府、中央会堂（現在の日本基督教団本郷中央教会）で伝道を行っていました。1893年には東洋英和学校神学部を卒業し、信州上田教会への赴任が決定しました。ここで新たな信仰の広めに尽力します。

1895年に金沢教会に転任し、そこでは波多野孝子（こうこ）と結婚しました。彼は1896年に中央会堂に、さらに1899年には麻布教会（後の鳥居坂教会）へと転任します。波多野はこの教会で第6代の牧師として奉仕し、同時に牛込教会も兼任していました。

1904年には甲府教会に転任し、やがて甲府教会の牧師として地域のキリスト教の発展にも寄与しました。さらに1907年には静岡教会に移り、ここで第11代の牧師として同教会を支え続けました。波多野はこの時期、日本メソジスト教会の各個教会の自立と発展を推進するための活動を行い、教会の成長に多大な貢献をしました。

1915年に静岡教会から中央会堂に転任し、駒込教会も兼牧しました。しかし波多野の生涯は1926年9月23日に広島県安芸中野駅付近で起きた列車転覆事故によって突然の幕を下ろしました。この事故で命を落とすことになりましたが、彼の献身的な働きは多くの人々に記憶されています。

波多野伝四郎は、日本メソジスト教会において重要な役割を果たし、教会の自給自足と成長を目指す動きを推進したリーダーとして知られています。今もなお彼を慕う信者たちに、その功績が語り継がれています。

参考文献

• - 『クリスチャン情報ブック2006』いのちのことば社、2005年
• - 『静岡教会125年史』日本基督教団静岡教会、2009年7月31日
• - 『日本基督教団甲府教会百年史』日本基督教団甲府教会、1979年4月22日
• - 中尾栄次郎『静岡県紳士録』静岡栄一社、1916年7月
• - 『鳥居坂教会百年史』日本基督教団鳥居坂教会、1987年11月15日

関連項目

• - 宣教開始50年記念会

もう一度検索