泰安州

泰安州の歴史

泰安州（たいあんしゅう）は、中国の山東省泰安市一帯に位置していた歴史的な州です。その設立は金代にさかのぼり、以降の元代に至るまで重要な役割を果たしました。

金代の泰安州

金代の1182年（大定22年）、（第22年）泰安軍を改称する形で初めて泰安州が設置されました。この時の戸籍は31,435戸に達しており、地域統治の基盤が築かれました。泰安州は、その後の時代においても重要な行政区画となります。

元代における変遷

元代において、1236年にオゴデイが華北の各地を分配した際、泰安州は「十投下」の一部として配分されました。この時、当時のマングト部当主であったモンケ・カルジャが泰安州を受け取りました。これにより、泰安州は元代の中でも重要な地位を占めるようになります。

1268年（至元5年）には、泰安州は東平路から分離され、中書省の直属州となりました。これは、国の統治機構において特別な措置とされ、投下領を「路」に準じた州として扱うことを意味しました。

管轄県の設置

元代の泰安州には、次の4つの県が設置されました：

• - 奉符県
• - 長清県
• - 萊蕪県
• - 新泰県

各県は泰安州の行政管理下にあり、地元の行政を担っていました。

明代以降の変化

明代の1369年（洪武2年）には奉符県が廃止され、泰安州に編入される形になりました。以降、泰安州は済南府に属し、新泰県と萊蕪県を管轄しました。このように、州の構造は明代でも変化し続けました。

1735年（雍正13年）には、清代に入ると泰安州が泰安府に昇格し、さらに行政機能が強化されました。この新たな泰安府は、山東省に属し、泰安・肥城・新泰・萊蕪・東阿・平陰・東平州の1州6県を管理する重要な役割を果たしました。

近代の変遷

しかし、1913年に中華民国が成立した際、泰安府は廃止され、地域の行政区画は再編成されることとなります。これにより、泰安州の歴史は新たな局面を迎えることになりました。

参考文献

歴史学者の松田孝一による楽しい論考が、オゴデイ・カンの「丙申年分撥」について記載されています。これらの文献は、泰安州の行政的役割や時期ごとの変遷についての貴重な情報源となっています。

このように、泰安州は中国の歴史において長い間、重要な役割を果たしており、その変遷は地域の発展の一部として理解されるべきです。

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