津の守坂通り

津の守坂通りについて

津の守坂通りは、東京都新宿区内に位置する新宿区道の通称です。四谷二丁目付近の新宿通りから、曙橋付近の靖国通りまでを南北に結び、地域交通の要となっています。特に、新宿通り四谷方面と靖国通り新宿方面、さらには外苑東通り牛込方面を短絡するルートとして、日常的に利用されています。

通りの概要

この通りの特徴は、三栄町交差点から合羽坂下交差点までの北半分が「津の守坂」と呼ばれる坂道であることです。この坂こそが、通り全体の通称の由来となっています。通りの起点となるのは、新宿区四谷二丁目の津之守坂入口交差点で、終点は新宿区片町の合羽坂下交差点です。区間としては、新宿通り（国道20号）から三栄通りを経て、靖国通り・外苑東通りへと繋がっています。

津の守坂の由来

通りの名前の由来となった「津の守坂」は、三栄町交差点から合羽坂下交差点にかけて緩やかに下る坂道です。江戸時代、この坂の周辺には、尾張徳川家の分家である美濃高須藩主・松平義行（摂津守）の上屋敷がありました。この松平義行の官位「摂津守」が、坂の名前の由来とされています。

周辺の環境

通り沿いにはオフィスビルが目立ちますが、一歩裏通りに入ると、荒木町の飲食店街や片町の古い住宅街が広がっています。これらの地域には狭い路地が多く、昔ながらの風情を残す街並みが残っています。しかし、近年では、道路沿いを中心に再開発も進行しており、新旧の建物が混在する風景が見られます。

周辺施設

津の守坂通り周辺には、いくつかの公共施設や教育機関があります。具体的には、以下の施設が挙げられます。

新宿区立新宿歴史博物館
新宿区立男女共同参画推進センター
新宿区立津の守坂児童公園
防衛省（ただし、門は靖国通り沿い）
* 中央大学市ヶ谷キャンパス

交通

バス路線としては、宿75系統（新宿駅西口 - 東京女子医大 - 四ツ谷駅 - 三宅坂）が全線を通過しており、沿線住民の足となっています。この路線には、合羽坂下と三栄町の2か所に停留所が設置されています。

関連事項

この通りと関連の深い人物としては、津の守坂の由来となった松平義行が挙げられます。

津の守坂通りは、都心にありながらも、歴史と現代が交錯する独特の雰囲気を持つ場所です。交通の便も良く、周辺には様々な施設が点在しているため、地域住民だけでなく、多くの人々にとって重要な通りとなっています。

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