四ツ谷駅

四ツ谷駅：JRと東京メトロが乗り入れる新宿区の交通拠点

四ツ谷駅は、東京都新宿区四谷一丁目に位置する、JR東日本と東京メトロの2社が乗り入れる乗換駅です。駅構内は新宿区と千代田区の区境をまたがり、JR東日本の線路の大部分と東京メトロ丸ノ内線の一部は千代田区麹町六丁目に所在しています。駅周辺は「四谷」という町名ですが、バス停は「四谷駅」や「四谷駅前」など「ツ」を使用しない表記となっています。

乗り入れ路線と駅番号

四ツ谷駅には、JR東日本と東京メトロの計4路線が乗り入れています。

JR東日本

中央線（快速）: 八[[王子駅]]・高尾駅方面と立川駅から青梅線直通の列車が運行。駅番号は「JC 04」。
中央・総武線（各駅停車）: 駅番号は「JB 14」。

両路線とも、特定都区市内制度における「東京都区内」および「東京山手線内」に属しています。

東京メトロ

丸ノ内線: 駅番号は「M 12」。
南北線: 駅番号は「N 08」。南北線は相鉄本線、相鉄いずみ野線、相鉄新横浜線、東急新横浜線、東急目黒線、埼玉高速鉄道埼玉スタジアム線と直通運転を行っています。

歴史：明治時代からの歴史を刻む駅

四ツ谷駅の歴史は古く、1894年（明治27年）10月9日、新宿駅～牛込駅間の開通と同時に甲武鉄道の駅として開業しました。以来、幾多の変遷を経て現代に至ります。主な歴史的出来事を以下にまとめます。

1894年（明治27年）10月9日: 甲武鉄道の駅として開業（旅客営業のみ）。
1906年（明治39年）10月1日: 甲武鉄道の国有化により官設鉄道の駅となる。
1909年（明治42年）10月12日: 線路名称制定により中央東線（後に中央本線）の所属となる。
1947年（昭和22年）7月17日: 昭和天皇の行幸に伴い、お召し列車が発着。
1959年（昭和34年）3月15日: 東京地下鉄丸ノ内線が四ツ谷駅に開業。
1987年（昭和62年）4月1日: 国鉄分割民営化により、中央本線の駅はJR東日本へ。
1996年（平成8年）3月26日: 東京地下鉄南北線が四ツ谷駅まで延伸開業。
2004年（平成16年）4月1日: 東京地下鉄（東京メトロ）発足に伴い、丸ノ内線・南北線の駅は東京メトロへ。
* 2022年（令和4年）2月28日: みどりの窓口営業終了。

その他、駅ビルの開業、自動改札機の導入、ICカード利用開始、ホームドア設置など、利用者の利便性向上のための改良が数多く行われています。

駅構造：JRと東京メトロ、異なる構造を持つ地上と高架・地下駅

JR中央線は地上駅で、急行線と緩行線それぞれに島式ホーム1面2線を有する構造です。一方、東京メトロ丸ノ内線は高架駅であり、相対式ホーム2面2線、南北線は地下駅で島式ホーム1面2線を有します。

JR中央線では、2024年10月13日より中央線快速電車の12両編成運転が開始されました。それに伴い、ホームの延伸工事が行われ、2階建てグリーン車の運行に対応しています。

東京メトロ丸ノ内線は、地上区間を走行する数少ない駅の一つであり、その構造は地形に合わせた複雑な設計となっています。南北線は地下3階にホームを配置し、駅事務室やコンコースなどを階層ごとに配置する構造です。

駅舎：複数改札口とバリアフリー対応

JR東日本四ツ谷駅は、四ツ谷口、麹町口、赤坂口の3つの出入口と2箇所の改札口を備え、四ツ谷口には駅ビル「アトレ四谷」があります。赤坂口は東京メトロ丸ノ内線のホームと直結し、各改札口とホーム間にはエスカレーターとエレベーターが設置されるなど、バリアフリーにも配慮した設計となっています。また、2020年には江戸城外堀跡に関する展示が開始されました。

利用状況：高い乗降客数を誇る交通の要衝

JR東日本と東京メトロ両方の路線で高い利用客数を誇り、周辺地域の生活やビジネスに不可欠な交通拠点となっています。JR東日本は2023年度の1日平均乗車人員が85,926人、東京メトロは同乗降人員が111,376人に達します。この数字は、丸ノ内線と南北線間の乗換人員を含まない数値です。

駅周辺：官公庁、大学、ホテルなどが集中

四ツ谷駅周辺には、官公庁、大学、ホテル、オフィスビルなどが集積し、多様な機能が混在するエリアとなっています。主な施設としては、ホテルニューオータニ、学習院大学、防衛省などが挙げられます。

アクセス：バス路線も充実

四ツ谷駅は、国道20号（新宿通り・甲州街道）、東京都道405号外濠環状線（外堀通り）、東京都道414号四谷角筈線など主要道路に面し、都営バス、京王バス、日立自動車交通など複数のバス路線が乗り入れています。

まとめ：歴史と現代が交錯する、重要な交通拠点

四ツ谷駅は、明治時代からの歴史と、現代の利便性を兼ね備えた、重要な交通拠点として機能しています。JRと東京メトロの複数路線が乗り入れ、周辺には様々な施設が集中しており、これからも地域の活性化に大きく貢献していくでしょう。

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