流転の王妃・最後の皇弟

流転の王妃・最後の皇弟

『流転の王妃・最後の皇弟』（るてんのおうひ・さいごのこうてい）は、テレビ朝日が開局45周年を記念して制作した大型テレビドラマです。2003年11月29日と30日の2日間にわたり、計5時間半に渡って放送され、大きな注目を集めました。

概要

このドラマは、中国の清朝最後の皇帝、愛新覚羅溥儀の実弟、愛新覚羅溥傑と、彼の妻である日本の嵯峨侯爵家の娘・浩との数奇な運命と愛の物語を中心に展開されます。特に第2部では視聴率が25%を記録し、エランドール賞の2004年作品賞を含む多くの受賞歴があります。また、2004年2月25日にはDVD化もされています。

主演には竹野内豊と常盤貴子が起用され、彼らの共演は『理想の結婚』以来6年ぶりとなります。この作品は北京の紫禁城でのロケも計画されていましたが、SARSの流行によりその実現が困難になり、急遽東京にて特設セットが設置され撮影が行われました。国内ロケは九州から北海道に及ぶなど、広範な地域で行われました。

キャスト

溥傑役の竹野内豊はその演技で高い評価を受け、愛新覚羅溥儀役には中国からのベテラン俳優王伯昭が起用されました。常盤貴子はこの作品で北京語に挑戦し、細かな言語的ニュアンスにも苦しみながら演じています。竹野内は役作りのために髪を切り、北京語の習得にも力を入れました。

ストーリー

物語は、名門正親町三条家の血を引く令嬢・浩が、政略結婚により溥傑と結びつくところから始まります。最初こそ彼女は結婚に反発しますが、溥傑の誠実さに触れ、彼との未来を受け入れることになります。しかし、その決断は波乱に満ちた運命の始まりでもありました。二人の愛と苦難を通じて、彼らはそれぞれの背景や国々の歴史の中でどのように生きていくのかが描かれていきます。

スタッフ

この作品は、原作に愛新覚羅浩の『流転の王妃の昭和史』と愛新覚羅溥傑の『溥傑自伝』を採用し、脚本は龍居由佳里が担当しました。監督には藤田明二が名を連ね、音楽は葉加瀬太郎が手がけています。中国ロケに関しては北京市観光局、また日本でのロケ協力は多くの地域に支えられています。

ロケ地

主要なロケ地には北京の紫禁城や、日本国内では士別市や旧松本家住宅、千葉市のゆかりの家などが含まれます。

このドラマは、愛と家族、歴史の中での人間ドラマを織り交ぜながら、多くの人々の心に深く印象を残す作品となりました。

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