浅草高橋組

浅草高橋組について

浅草高橋組（あさくさたかはしぐみ）は、東京都台東区の西浅草に本拠を持つ暴力団であり、住吉会の2次団体です。正式名称は住吉会浅草五代目高橋組です。元々は、大和民労会という博徒系暴力団の一部を構成していました。この組織の形成は、1909年にまでさかのぼり、高橋金次郎が浅草で土建請負業を始めたことがきっかけです。

歴史

高橋金次郎は自らの組織を立ち上げ、1919年には大日本国粋会の結成にも関わります。この会は、全国の博徒を集結させ、政治団体とも関係を持ちながら活動していました。1921年には、この大日本国粋会から脱退し、大和民労会を設立。設立式には約5000人が集結し、土建業系の博徒がその中心となりました。

結成後間もなく、浅草の地で縄張りを巡る争いが始まり、高橋金次郎は鼈甲屋一家との衝突を経験します。1922年末、この争いは激化し、青沼辰三郎率いる田甫一家との間に瑕疵事件が発生します。高橋組の若者たちは反撃に出たものの、警察の介入により大規模な抗争は未遂に終わります。

このような抗争は1925年頃まで続き、大和民労会と大日本国粋会の間での激しい衝突も観察されました。特に三社祭においては、組織が介入し、逮捕者も出るなどその影響が顕著になりました。

歴代の継承者

浅草高橋組は代々継承されています。初代の高橋金次郎から始まり、二代目には高橋震治、三代目には高橋庄司、四代目には高橋浩臣、そして現在の五代目が菊池紘一です。各代のリーダーたちは、組の勢力を維持しつつ、時には他の組織との関わりを持つこともありました。

現在の活動

現代においても、浅草高橋組は地域社会において一定の影響を持っており、様々な業界と繋がりを持っています。また、暴力団に対する取り締まり強化にあたっては、常にその関与が問題視されています。組織の特性から、多くの情報が伝統的な方法で口伝えの形で継承されているため、歴史的な観点からも興味深い存在と言えるでしょう。

最近では、抗争の激化は大幅に減少しているものの、その影響は今なお浅草の文化や地域経済に色濃く残っています。暴力団の存在が日本社会においてどのように受け止められ、変化していくのか、今後の動向にも注目が集まります。

浅草高橋組は、数世代にわたって様々な歴史を持ち、時折振り返りつつ地域社会に根づいている組織です。これからの展開や変化に注視する必要があるでしょう。

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