浅草ROX

概要

浅草ROXは、東京都台東区浅草一丁目の「浅草公園六区」に位置する複合商業施設です。ホテルニューオータニおよびTOCグループの共同経営により、1986年に開業しました。浅草の中心部にあり、地域住民の生活を支えるとともに、観光客も多く訪れるランドマークの一つとなっています。

歴史的背景

浅草ROXが現在の地に建設される以前、この敷地は浅草の興行街として栄えた公園六区の中でも特に歴史のある一角でした。かつては浅草松竹座（後に浅草松竹ボーリング、丸石家具センターとなる）をはじめ、浅草松竹映画劇場、浅草松竹演芸場、浅草日本館、浅草常盤座、東京倶楽部、浅草ロキシー映画劇場といった、名だたる劇場や映画館が集中していました。これらの施設を運営していた松竹が浅草公園六区から撤退した後、その跡地の一部を活用して浅草ROXが誕生し、規模を拡大していきました。旧松竹演芸場跡に本館ROX、旧日本館跡にROX2G、旧常盤座・東京倶楽部・ロキシー映画劇場跡にROX・3Gが建てられています。ちなみに、松竹とROXを運営するTOCグループは、いずれも創業者が同じ「大谷」姓ですが、両者に資本的・人的な関係はありません。

施設構成と内容

浅草ROXは、本館「ROX」を中心に、「ROX2G」、「ROX・3G」、「ROX DOME」の計4つの建物で構成される大型施設です。各館には、ファッション、雑貨、書籍、食品といった幅広いジャンルの物販店のほか、様々な飲食店が入居しています。さらに、アミューズメント施設のほか、温浴施設「浅草ROX まつり湯」や、プール・フィットネスジムを備えた「ROXフィットネスクラブbegin」といったレジャー・健康関連施設も充実しており、ショッピングからリラクゼーション、エンターテイメントまで、多様なニーズに応える複合施設となっています。本館ROXは国際通りに面しており、つくばエクスプレス浅草駅とは地下で直結しているため、駅からのアクセスが非常にスムーズです。

かつてのスタジオ跡地の変遷

開業当初の本館ROX 4階には、「STUDIO ROX」というテレビ番組収録用のスタジオが設けられていました。ここでは、『ねるとん紅鯨団』、『秘密の花園』、『巨泉の使えない英語』、『梅辰亭 今夜は看板!』などの人気番組がレギュラー収録されていたほか、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』の一部コーナー収録にも使われるなど、多くのバラエティ番組を生み出した場所です。また、ライブ会場としても利用されていましたが、1994年以降にスタジオとしての機能は閉鎖されました。

スタジオ閉鎖後の跡地は、その後も様々なテナントに引き継がれました。1998年3月にはバンダイが運営するアミューズメント施設「ウルトラマン倶楽部」が開業しましたが、2006年5月末に閉店。続いて、2008年2月にはコシダカ運営のカラオケ店「歌声カラオケ 浅草まねきねこ」がオープンしたものの、約1年後の2009年2月には「下町唱酒場 浅草まねきねこ」として業態を変更。さらに2011年7月からは「昭和歌謡コシダカシアター」として、昭和歌謡レビュー「虎姫一座」の定期公演が行われていましたが、2014年1月に閉鎖となりました。同年4月にはレストランシアター「浅草六区ゆめまち劇場」が開業し、演劇やライブなどの公演が行われていましたが、2019年5月に契約満了に伴い閉館。この場所は大規模な改装を経て、2020年1月22日からは回転寿司チェーン「くら寿司」のグローバル旗艦店として営業を開始し、現在に至ります。

主な入居テナント

施設内には、以下のような多様なテナントが入居しています（一部抜粋）。

SEIYU食品館（ROX B1F）- かつてはデイリーフーズICHIの名称で営業していました。
ソフトバンク（ROX 1F）
ユニクロ（ROX 3F）
無印良品（ROX 3F）
ダイソー（ROX 4F）
リブロ書店（ROX 4F）
くら寿司グローバル旗艦店（ROX 4F）
浅草ROX まつり湯（ROX 6F・7F）- 2001年4月開業の健康ランドです。
ROXフィットネスクラブbegin（ROX 8F）- プールなどを備えたフィットネスクラブです。
マクドナルド（ROX2G 1F）
ニトリ（ROX・3G 3F）
しまむら（ROX・3G 4F）

アクセス

つくばエクスプレス 浅草駅：地下直結、徒歩約1分
東京メトロ銀座線 田原町駅：徒歩約5分
東武スカイツリーライン 浅草駅：徒歩約8分
都営地下鉄浅草線 浅草駅：徒歩約8分

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