浅間園

浅間園について

浅間園は、群馬県吾妻郡嬬恋村に位置する長野原町立の公園です。この公園は、鬼押出しという特異な景観を遊覧するための施設として設けられました。かつては長野原町の観光事業として地方公営企業法が適用されていましたが、現在は地方自治法に基づき、公の施設として管理されています。正式名称は「長野原町営浅間園」です。

浅間園の所在地は嬬恋村ですが、長野原町の町有地であるため、長野原町が管理しています。そのため、条例には所在地が「嬬恋村大字鎌原字モロシコ」と明記されているにもかかわらず、公式ウェブサイトでは「長野原町北軽井沢」と表示されています。この住所表示は、実際には嬬恋村の地番を示しています。浅間園は1963年8月に開設されました。

鬼押出しとは

鬼押出しは、1783年の浅間山の大噴火によって噴出した溶岩流が冷え固まってできた地形です。その規模は長さ5km、幅1〜2km、厚さ約30mにも及びます。大量の溶岩が火口から流れ出し、広大な範囲に広がりました。溶岩の塊が鬼が押し出したように見えることから、この名が付けられました。英語では「Onioshidashi lava flow」と表記されます。

浅間園の歴史的背景

鬼押出しの周辺には、既に国土開発（現西武グループ）が開発した鬼押出し園が存在していました。浅間園が後発で設立された背景には、東京急行電鉄や東急観光、草軽電気鉄道といった企業が、北軽井沢の観光開発において長野原町と提携した経緯があります。これは、当時各地で繰り広げられた観光開発競争の一環であり、箱根山での競争に似た状況が浅間山麓でも展開されたと言えます。

かつて、国土開発と長野原町は有料道路用地などをめぐって紛争を起こしたこともありましたが、後に和解しました。この影響で、隣接する施設でありながら、それぞれの施設への直接的な連絡道路が利用できない時期もありました。

このような経緯から、浅間園は隣接する鬼押出し園について公式には言及せず、案内も行っていません。同様に、鬼押出し園側も浅間園に言及することはありません。

浅間園の施設

浅間園内には、かつて浅間山と火山の資料を集めた「浅間火山博物館」がありましたが、2021年に閉館しました。また、1955年の第1回全日本オートバイ耐久ロードレースを記念して設置された「浅間記念館」も園内にありましたが、2021年4月に長野原町浅間牧場内に移転しました。旧浅間記念館の施設は改修され、浅間山北麓ビジターセンターとして新たに利用されています。その他、園内にはキャンプ場などの施設も併設されています。

アクセス

鬼押出し周辺を通る公共交通機関としては、以前は西武観光バス（旧西武高原バス）のみが運行しており、最寄りのバス停は「鬼押出し園」となります。しかし、浅間園の公式ウェブサイトの案内には、このバス停に関する記述はありません。

まとめ

浅間園は、鬼押出しの壮大な景観を間近で楽しめる貴重な場所です。その歴史的背景や、周辺の施設との関係性を知ることで、より深くその魅力を感じることができます。自然と歴史が織りなすこの場所を訪れてみてはいかがでしょうか。

参考資料

* [長野原町]]営浅間園公式サイト [https://www.town.naganohara.gunma.jp/kankou/asamaen.html

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