浅香新八郎

浅香 新八郎について

浅香新八郎（あさか しんぱちろう）は、1906年12月1日に北海道函館区で誕生しました。本名は金谷幸太郎。彼の俳優としてのキャリアは1927年に日活太秦撮影所に入所したことから始まります。1928年には、志波西果監督の『無念丸橋忠弥』に主演し、俳優としての道を歩み始めました。

初期のキャリア

俳優デビュー後、浅香は脇役としての出演が多くなりましたが、1932年には日活を退社し、フリーランスの役者として新たな挑戦を始めました。彼は、日活と提携関係にあった片岡千恵蔵プロダクションの作品や、新興キネマなどの映画にも数多く出演しました。彼は多様な役柄を演じる才能に恵まれ、特に1936年には西原孝監督による『沓掛時次郎』で主演を果たしました。これにより彼はさらに多くの観客に支持されるようになりました。

結婚と劇団の設立

1937年、彼は女優の森静子と結婚し、家族としての新たな一歩を踏み出しました。1940年には新興キネマを退社し、妻の森静子らとともに実演の劇団「新生国民座」を設立しました。この劇団には、女剣劇の浅香光代も参加し、彼らの活動が日本の演劇界にどのように貢献したかは、今も評価されています。

映画活動

浅香は映画にも惜しみなく出演し、特に1940年の『金毛狐』を最後に新興キネマを退社した後も、日活京都撮影所制作の作品に特別出演しました。また、彼が出演した映画の一部に、印象的な作品が多く、特に『右門捕物帖』シリーズなどは彼の代表作とも言えます。

短い生涯と死

第二次世界大戦末期の1944年、浅香は杉山昌三九や森静子らとの公演本番中に突然倒れ、そのまま帰らぬ人となりました。享年37歳という若さでの死は、多くの人々に衝撃を与えました。妻の森静子はその後、引退したものの、戦後に新たに再婚し、生活を送ることになりました。浅香新八郎は、その短い生涯にもかかわらず、日本映画界に多くの足跡を残しました。

代表作一覧

浅香新八郎が出演した代表的な作品には、以下のようなものがあります。

• - 『無念丸橋忠弥』 (1928年)
• - 『お嬢お吉』 (1935年)
• - 『沓掛時次郎』 (1936年)
• - 『右門捕物帖 謎の人形』 (1938年)
• - 『金毛狐』 (1940年)
• - 『鞍馬天狗 薩摩の密使』 (1941年)
• - 『宮本武蔵 一乗寺決闘』 (1942年)

浅香新八郎の生涯は、彼の演技に対する情熱と、仲間たちとの結束の象徴であり続けています。今もなお多くの映画ファンに記憶される存在です。

もう一度検索