浪岡バイパス

浪岡バイパス

浪岡バイパスは、青森県青森市浪岡地区を東西に結ぶ国道7号のバイパス道路です。交通混雑の緩和と安全な走行空間の確保を目的に建設されました。起点は青森市浪岡大字下十川、終点は同市大字鶴ケ坂で、全長は約12.6kmに及びます。

概要

浪岡バイパスは、東北自動車道 浪岡ICから、大釈迦の国道101号交差点までが先行して開通していました。その後、2004年11月には、道の駅なみおか（アップルヒル）と浪岡IC・津軽自動車道接続口の間、および国道101号交差点から大釈迦までの区間が開通し、青森市女鹿沢から鶴ヶ坂までの8.2kmがバイパスで接続されました。鶴ヶ坂では、鶴ヶ坂バイパスに接続しています。また、アップルヒルからは青森県道27号青森浪岡線のバイパスを経由して、国道7号（現道）や青森空港方面へのアクセスが可能です。

女鹿沢より南側の女鹿沢工区では、2009年11月に約2.1kmが開通し、下十川以南は国道7号常盤バイパスを経由して弘前市方面へと接続されました。この開通に伴い、女鹿沢から下十川の旧道は青森県道285号浪岡藤崎線へと格下げされています。

現在、未供用となっているのは、バイパス部から鶴ヶ坂バイパスに至る現道拡幅区間である鶴ヶ坂工区（終点寄り2.1km）です。この区間は、2010年度に事業が休止され、現道改良による交通安全対策事業として、沢田交差点および鶴ヶ坂交差点の改良が計画されました。交差点改良は2014年3月に完成し、交通渋滞と事故の減少に貢献しました。しかし、大雪と勾配を原因とする車両のスタックが多発するようになったため、同区間の4車線化と勾配緩和を目的とした「鶴ケ坂防災」事業が2023年度に開始されました。

路線データ

起点：青森県青森市浪岡大字下十川
終点：青森県青森市大字鶴ケ坂
延長：12.6km
道路規格：第3種第1級
設計速度：80km/h
道路幅員：暫定14.5m（完成28.0m）
車線幅員：3.5m
車線数：暫定2車線（4車線）

歴史

浪岡バイパスの事業化は1974年度に遡ります。都市計画決定は1981年度、用地着手は1982年度、工事着工は1985年度でした。

1987年10月：青森市浪岡大字徳才子 - 大釈迦間1.6kmが暫定2車線で開通
1994年3月：青森市浪岡大字女鹿沢 - 杉沢間2.1kmが暫定2車線で開通
1995年：杉沢工区で高屋敷館遺跡が発見され、工事が中断
2003年6月：工事再開
2004年11月：杉沢工区と大釈迦工区が暫定2車線で開通
2009年11月：女鹿沢工区が開通し、バイパス部が全線開通
2010年度：事業休止、事業区間短縮
2012年度：鶴ヶ坂交差点改良事業化
2014年3月：大釈迦・鶴ヶ坂交差点改良が完成
2023年3月：鶴ケ坂地区の改良方針が決定（4車線化、沢田交差点立体化、勾配緩和）
2023年度：鶴ケ坂防災事業化

路線状況

橋梁

新浪岡橋（浪岡川）
新杉沢橋（大釈迦川）

道の駅

道の駅なみおか

地理

浪岡バイパスは、以下の道路と交差・接続しています。

青森県道285号浪岡藤崎線（旧国道7号）（起点）
青森県道34号五所川原浪岡線（支線）
青森県道27号青森浪岡線（バイパス杉沢交差点）
東北自動車道浪岡IC・津軽自動車道浪岡五所川原道路（高速道入口交差点）
青森県道231号大釈迦停車場線（大釈迦駅入口交差点）
国道101号（現道）（大釈迦西交差点）
国道101号（旧国道7号）（沢田交差点・バイパス部終点）
青森県道247号鶴ケ坂千刈線（旧国道7号）（鶴ケ坂交差点・終点）

接続するバイパスの位置関係

弘前バイパス - 常盤バイパス - 浪岡バイパス - 鶴ヶ坂バイパス - 青森西バイパス

今後の展望

浪岡バイパスは、現在一部区間が暫定2車線で供用されていますが、今後の鶴ケ坂防災事業により、4車線化と勾配緩和が予定されています。これにより、冬期の交通障害が軽減され、更なる安全性と円滑な交通が期待されています。

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