海津市立西江小学校

海津市立西江小学校の歴史

岐阜県海津市にあった海津市立西江小学校は、地域の教育を支える重要な公立学校でしたが、2024年に閉校の運びとなります。これは少子化の影響を受けて、周辺の小学校と統合されるためです。西江小学校はその歴史の中で、いくつもの移転や再建を経験してきました。

校舎の位置と災害対策

校舎は揖斐川の堤防近くに位置しており、洪水や地震といった自然災害による影響を受けやすい場所でした。このため、2004年に新しく建設された校舎は、災害対策に配慮した設計が行われています。具体的には、屋上にはヘリポートが設けられ、最上階には備蓄倉庫、3階は避難所として機能するようになっています。これにより、地域住民が安心して避難できる場所としても利用されることを意識した建設です。

沿革

西江小学校の歴史は1874年に始まります。初めは安田村に設立された盛章学校が前身で、仮校舎として願船寺が用いられましたが、校舎はすぐに新築されました。1878年には伊勢暴動の影響で校舎が全焼し、その後新たに沼新田へ移転しました。 1885年には再び洪水による被害を受け、 1887年には臨時校舎が設けられました。

その後も学校は様々な災害に見舞われました。1891年の濃尾地震、1896年の集中豪雨による堤防決壊などがありました。これらの困難に対して、学校は不断の努力を重ね、地域の子どもたちに教育を提供し続けてきました。

1901年には現在の場所に移転し、1908年には新しい校舎が完成します。1941年には国民学校に改称され、戦後の1947年には再び西江小学校として新しいスタートを切ります。1955年には海津町と合併し、海津町立西江小学校へと改称されます。

このように、西江小学校は数々の歴史的出来事とともに成長を続け、地域の教育の場として役割を果たしてきました。特に、1967年と1985年には校舎が新たに建設され、2016年には現在の校舎へとリニューアルされました。

通学区域と進学先

西江小学校の通学区域は海津町全域をカバーしています。具体的には、稲山や宮地、本阿弥新田、安田、新田、帆引新田、などの地域に住む児童が通っていました。卒業後は日新中学校に進学する子どもたちが多く、地域教育の一環としての重要性がありました。

廃校後の活用

2024年の閉校後、校舎内の体育館やグラウンドは市の災害時指定避難所として役立てられる予定です。また、校舎は別の事業者がプロポーザルを経て取得し、2026年にアパレル関連の事業が開始されることになっています。特に3階部分は、水害時の避難所として再利用される見込みであり、地域の安全のために重要な役割を果たすことでしょう。

まとめ

海津市立西江小学校は、教育の場として長い歴史を持つ学校でしたが、時世の流れとともにその役割を終えることとなります。今後は地域住民の安全に寄与する施設として新たな役目が期待されています。

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