海遊館 (企業)

株式会社海遊館の概要

株式会社海遊館（かいゆうかん）は、大阪府大阪市に本社を構える企業で、その主な業務は観光施設の運営です。元々は大阪市が主導する第三セクターとして成立し、市が筆頭株主でしたが、2015年8月より近鉄グループの一員となりました。これは、大阪の観光業を支える重要な戦略の一環として位置づけられています。

経歴

海遊館は、2011年に「大阪ウォーターフロント開発株式会社」から名称変更を行った経緯があります。これにより、ブランド認知度を向上させることを目指しました。海遊館が運営する主な施設には、海遊館自体のほか、天保山マーケットプレース、天保山大観覧車、さらに動物や自然をテーマにした「NIFREL」が含まれています。これらの施設は、地域の観光資源として多くの人々を惹きつけています。

完全民営化としての動き

大阪市は、市政改革の一環として外郭団体の売却や民営化を進めています。海遊館の経営は安定しており、地元の株主以外からも資本参加の申し出があったことから、同社の売却も検討されていました。過去には、近畿日本鉄道（近鉄）が不適切な株式を取得し、海遊館を子会社化する意向を表明したものの、大阪市会の反対により、売却は当時白紙となりました。しかし、経営状況の改善とともに、民営化の流れは継続されました。

近鉄は、2015年に改めて海遊館の株式を取得する方針を固め、全株式を24億8000万円で譲渡しました。これにより、近鉄の出資比率は33%となり、持分法適用会社になりました。その後、近鉄は株式をさらに取得し、2018年には70.5%の出資を確保しました。これにより、海遊館は完全に近鉄グループの傘下に入る形となり、経営の安定化が図られています。

現在の運営

海遊館は、観光施設の運営を通じて地域活性化に寄与しています。特に、海遊館はそのユニークな展示と体験型のプログラムで来場者を楽しませており、大阪の観光シーンにおいて重要な存在となっています。また、天保山マーケットプレースでは、ショッピングや飲食を楽しむことができ、観光客にとっても魅力的なスポットです。

近鉄グループの傘下に入ったことにより、今後の投資や施設展開も期待されており、海遊館は地域経済においても重要な役割を担うことが期待されています。

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