海野謙次郎

海野 謙次郎とは



海野謙次郎（うんの けんじろう）は、1846年に生まれ、1913年に亡くなった日本の政治家、銀行家、大庄屋であります。幕末から明治時代にかけて、地域社会で大きな影響を持ち、衆議院議員や三重県会議長としても知られていました。

経歴の概要



彼は三重県の伊勢国安濃郡粟加村に生まれ、津藩士の野田竹渓に学びながら、漢学を修めました。地元で大庄屋としての役割を果たし、地域社会に貢献しました。明治時代初期の廃藩置県後には、小区戸長に任命され、その後安濃郡書記や明合村会議員、所得税調査委員など、さまざまな公職を歴任しました。

1880年、三重県会議員に選出され、1900年までその地位にありました。在任中には常置委員や議長、副議長を務め、地方行政においても重要な役割を果たしました。

国政への参加



海野は、1902年の第7回衆議院議員総選挙で三重県郡部から立憲政友会所属で初当選しました。選挙の結果、彼は次の年の第8回総選挙でも無事に再選されました。しかし、1904年の第9回選挙では次点となり落選しましたが、速水熊太郎の死去を受けて、繰上補充により衆議院議員としての職に返り咲きました。彼は、衆議院懲罰委員長や政友会協議員としても活動し、政治の舞台で幅広い経験を積みました。

銀行業界での役割



政治活動と並行して、海野は金融業界でも重要な役割を果たしました。1895年には伊勢銀行の設立に際し、取締役頭取に就任し、1898年には新たに設立された三重県農工銀行でも取締役として活動を行っていました。これにより、地域経済の発展にも寄与しています。

選挙活動とその結果



彼の国政選挙履歴は以下の通りです。

参考文献


記事の内容に関連する参考文献としては、以下のものがあります。
  • - 『新選代議士列伝』（金港堂、1902年）
  • - 田中重策編『新撰衆議院議員列伝』（日本現今人名辞典発行所、1903年）
  • - 人事興信所編『人事興信録 初版』（人事興信所、1903年）

海野謙次郎はその生涯を通じて、地域社会や国政に対して非常に大きな貢献を果たした政治家であり、彼の存在は当時の日本の政治と経済において重要な役割を担っていました。

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