深尾茂澄

深尾茂澄（ふかお しげずみ）は、江戸時代中期から後期にかけての土佐藩の家老であり、深尾家当主として佐川領を治めた人物です。深尾家は土佐藩において重要な役割を担った家柄であり、茂澄はその6代目の当主にあたります。

生い立ちと家督相続

寛保元年（1741年）、茂澄は土佐藩8代藩主・山内豊敷の弟である山内隼人茂信の子として生まれました。父・茂信は山内規重の子であり、深尾家3代・重照の玄孫にあたります。このように、茂澄は藩主一族の血を引く家柄に生まれました。

寛延2年（1749年）、深尾繁峯の養嫡子となり、その後、宝暦2年（1752年）に繁峯が死去したため、家督を相続しました。これにより、深尾家の当主として佐川領を治めることとなりました。

藩政への貢献

茂澄は、家督を継いだ後、土佐藩の藩政に尽力しました。特に、安永元年（1772年）には儒臣として山本日下を登用し、家塾「名教館」を創設しました。この名教館は、藩士の子弟の教育機関として、藩の教育水準の向上に大きく貢献しました。

隠居と晩年

寛政11年（1799年）、茂澄は隠居し、家督を嫡男の繁寛に譲りました。その後、文化2年（1805年）8月12日に死去しました。享年は65歳でした。

参考文献

『土佐諸家系図』東京大学史料編纂所
『土佐国羣書類従』東京大学史料編纂所
* 『梅の薫』武藤厚馬著

深尾茂澄は、土佐藩の家老として、また佐川領主として、藩政に大きく貢献した人物であり、特に教育分野での功績は特筆に値します。彼の存在は、江戸時代の土佐藩の歴史を語る上で欠かせないものと言えるでしょう。

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