淵ノ上忠義

淵ノ上忠義

淵ノ上忠義（ふちのかみ ただよし）は、1913年（大正2年）1月5日に鹿児島県鹿児島市で生まれ、2001年（平成13年）7月29日に亡くなった日本の官僚、軍人、弁護士です。

生い立ちと学歴

鹿児島県で生まれた淵ノ上は、鹿児島県立第二中学校、第八高等学校文科を経て、1935年（昭和10年）3月に東京帝国大学法学部を卒業しました。同年10月には高等試験行政科に合格し、その才能を早くから示しました。

台湾総督府での活躍

1936年（昭和11年）4月、淵ノ上は台湾総督府財務局に奉職し、官僚としてのキャリアをスタートさせました。その後、1938年（昭和13年）2月には地方理事官に進み、台中州大屯郡守に就任しました。さらに、高雄州警務課長、財務局事務官、台北州高等警察課長、台中州教育課長といった要職を歴任し、行政官としての能力を発揮しました。1942年（昭和17年）11月には陸軍司政官に選任され、第25軍軍政監部附となりました。

戦後の活動

戦後、淵ノ上は1950年（昭和25年）10月25日に陸上自衛隊の前身である警察予備隊に1等警察正（現・1等陸佐）として入隊しました。その後、第一幕僚監部監察課長、陸上自衛隊業務学校長、第2管区（現・第2師団）副総監兼旭川駐屯地司令、自衛隊長野地方連絡部長などを歴任し、自衛隊の幹部として活躍しました。1965年（昭和40年）3月30日には陸将で退官（特別昇任）し、軍人としてのキャリアを終えました。

弁護士としての活動

退官後、淵ノ上は弁護士として新たな道を歩み始めました。長年にわたる行政官、軍人としての経験を活かし、社会に貢献しました。

参考文献

太田肥州 編『新台湾を支配する人物と産業史』台湾評論社、1940年。
興南新聞社 編『台湾人士鑑』呂霊石、1943年。
* 秦郁彦編『日本官僚制総合事典1868-2000』第2版、東京大学出版会、2007年。

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