清木場俊介 (アルバム)

清木場俊介（アルバム）

『清木場俊介』は、2005年10月16日に世に送り出された、アーティスト清木場俊介にとって初のオリジナル・アルバムです。彼がまだEXILEのメンバーとして活動していた時期に制作・発表された記念すべき作品であり、その後のソロキャリアの出発点となりました。

概要

このアルバムは、清木場俊介がソロ名義で発表する最初のフルアルバムとして企画されました。制作はロサンゼルスで行われ、彼の音楽に対する新たな探求が感じられるサウンドに仕上がっています。

販売形態は、初回盤と通常盤の2種類が用意されました。初回盤には特典DVDが付属しており、ロサンゼルスでのレコーディング風景、ジャケット写真撮影の様子、さらにはミュージックビデオ撮影の裏側を追ったドキュメンタリー映像や、清木場自身のインタビュー映像が収められています。これらの映像は、当時の彼の制作への情熱やアルバムに込めた思いを知る貴重な資料となっています。

収録楽曲は、先行してリリースされたシングル「いつか…」「さよなら愛しい人よ…」、これらのシングルのカップリング曲である「なにもできない」に加え、EXILEやEXILES名義で既に発表されていた「ありがとう」「例えば…ボクが。」といった楽曲を含む、全12曲で構成されています。ただし、EXILEの1stアルバム『our style』に収められていた彼のソロ楽曲「それが僕だから」や、「さよなら愛しい人よ…」のカップリング曲「爾来〜10年後のボク等〜」は、本作には収録されていません。

商業的な成果として、2005年10月31日付のオリコン週間アルバムランキングでは、初登場で5位を獲得しました。これは、ソロアーティスト清木場俊介としての認知度と期待の高さを示す結果と言えるでしょう。

収録曲

アルバムに収録されている全12曲は、全て清木場俊介自身が作詞を手がけています。各楽曲には、彼のメッセージや日々の思いが色濃く反映されています。以下に主な楽曲情報を記します。

キャップアップ (作曲：佐野健二)
愚説 (作曲：川根来音)
なにもできない (作曲：清木場俊介)
TBS系列ドラマ「メモリー・オブ・ラブ」挿入歌として使用されました。ソロデビューシングル「いつか…」のカップリング曲ですが、本アルバムには特記はないものの、アルバム独自のバージョンで収められています。
キミが好きだから (作曲：清木場俊介)
進め (作曲：川根来音)
いつか… (作曲：清木場俊介)
彼の記念すべきソロデビューシングルであり、TBS系列ドラマ「メモリー・オブ・ラブ」の主題歌でした。こちらも特記はないものの、アルバムバージョンでの収録です。なお、2009年のベストアルバム『清木場俊介 SONGS 2005-2008』にはシングルバージョンが収められています。
例えば…ボクが。 (作曲：川根来音)
EXILES名義のアルバム『HEART of GOLD 〜STREET FUTURE OPERA BEAT POPS〜』に既に収録されていた楽曲です。本アルバムにはアルバムバージョンで収録されています。
意味の無いI LOVE YOU (作曲：川根来音)
さよなら愛しい人よ… (作曲：坂本サトル)
清木場俊介の2ndシングルであり、テレビ朝日系ドラマ「刑事部屋〜六本木おかしな捜査班〜」の主題歌として使用されました。
それっ! (作曲：川根来音)
ネットシネマ「探偵事務所5」の主題歌として採用されています。
唄い人 (作曲：川根来音)
メディア・スーツ配給映画「探偵事務所5 ｰ5ナンバーで呼ばれる探偵たちの物語-」の主題歌です。ソロ活動初期に書かれた楽曲であり、その後、彼のライブにおける定番の一曲となりました。EXILEの2005年のライブツアーでも演奏されたことがあります。2009年のベストアルバムにも収録され、2014年のベストアルバム『唄い屋・BEST Vol.1』ではリアレンジ・再録された音源が収められています。また、2010年のアルバム『ROCK&SOUL』に収録された「GO! WAY!」は、この「唄い人」に代わる存在として位置づけられています。
ありがとう (作曲：清木場俊介)
* テレビ朝日系「奇跡の扉 TVのチカラ」のエンディング・テーマでした。元々はEXILEのシングル「real world」にカップリングとして収録されていた楽曲です。本アルバムには、特記はないもののアルバムバージョンとして収められています。

これらの楽曲を通じて、清木場俊介の「唄い屋」としての哲学や情熱がストレートに表現されており、彼のソロアーティストとしての基盤を築いた記念碑的な作品と言えるでしょう。

DVD（初回盤のみ）

初回盤に付属するDVDには、「唄い屋・清木場俊介」と題されたドキュメンタリーが収録されています。この映像作品は、レコーディング風景やアルバムのアートワーク、ミュージックビデオ制作の舞台裏を追いながら、アーティスト清木場俊介の人物像や音楽への向き合い方を深く掘り下げています。

このアルバムは、EXILEという大きなグループから一歩踏み出し、自身の音楽道を確立しようとする清木場俊介の、初期衝動と決意が込められた重要な作品として、今も多くのファンに愛されています。

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