清水半平

清水半平(しみず はんべい)



清水半平は、江戸時代中期に上田藩で発生した宝暦騒動の指導者として知られる義民です。宝永元年(1704年)に生まれたと推定され、宝暦13年3月2日(1763年4月14日)に処刑されました。

生涯



清水半平は、信濃国小県郡夫神村(現在の長野県青木村の一部)の農民でした。宝暦11年(1761年)、上田藩領で年貢の減免などを求めて農民たちが一揆を起こした際、彼はその指導者の一人として立ち上がりました。この一揆は宝暦騒動と呼ばれています。

清水半平は、中沢浅之丞と共に騒動を主導しましたが、幕府への越訴が罪に問われ、中島河原で死罪となりました。処刑の際、二人の間で交わされた言葉や辞世の句は、同騒動に関する記録『上田騒動実記』に記されています。

また、『上田縞崩格子』には、彼らの行動が抵抗権思想の萌芽と見られる記述が残されています。これは、支配者に対して不正を訴える権利を主張する思想の初期的な現れと解釈されています。

後世の評価



清水半平の行動は、後世に義民として評価されています。大正13年(1924年)には、彼の功績を称える「宝暦義民之碑」が建立されました。さらに、昭和57年(1982年)には、宝暦騒動を記念する句碑も建てられました。

昭和16年(1941年)には、清水半平と中沢浅之丞の墓が、かつて夫神村だった場所で発見されました。これらの発見は、彼の存在を後世に伝える重要な手がかりとなっています。

清水半平は、農民として年貢減免を求めて立ち上がり、その結果、処刑された人物です。しかし、彼の行動は、単なる一揆の指導者としてだけでなく、抵抗権思想の先駆けとして、歴史に名を刻んでいます。

彼の勇気と行動は、現代においても多くの人々に影響を与え続けています。

もう一度検索

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。