清津峡

清津峡：自然とアートが融合する絶景

清津峡は、新潟県十日町市を流れる清津川によって形成された峡谷で、全長約12.5kmに及びます。その景観は、柱状節理と呼ばれる独特の岩肌と、四季折々の豊かな自然が調和しており、訪れる人々を魅了してやみません。

峡谷の成り立ち

清津峡の地層は、約1500万年前の海底火山の噴火活動によって堆積した火山灰や噴出物が固まってできた緑色凝灰岩で形成されています。約700万年前にはマグマがこの地層に流入し、冷えて固まる際に体積が収縮して柱状節理が生まれました。その後、約260万年前から隆起と清津川の浸食によって現在の峡谷の姿になったとされています。

渓谷美を安全に楽しむ「清津峡渓谷トンネル」

かつては清津川沿いの遊歩道から峡谷美を観賞できましたが、1988年に落石事故が発生し、遊歩道は閉鎖されました。その後、安全に峡谷美を楽しめるよう、1996年に全長750mの歩行者専用トンネル「清津峡渓谷トンネル」が開業しました。

トンネル内には3つの見晴所と終点にはパノラマステーションがあり、そこから峡谷の絶景を安全に楽しむことができます。2018年には、大地の芸術祭の一環としてトンネル全体が芸術作品として改修され、トンネル出口近くには、ステンレス製の壁と水面を利用した「トンネル オブ ライト」が設置されました。この作品は、峡谷の景色が映り込む鏡面効果が話題を呼び、多くの観光客が訪れるようになりました。

清津峡の歴史

清津峡は、かつて「奥の景」や「下っ沢」と呼ばれていました。1925年には、日本山岳会の大平晟氏が「紅葉の金城山と清津峡」として紹介し、その美しさが広く知られるようになりました。その後、1941年に国から名勝および天然記念物に指定され、1949年には上信越高原国立公園の一部にも指定されています。

清津峡周辺の観光情報

清津峡の近くには、清津峡小出温泉という温泉街があり、旅館で宿泊することも可能です。また、清津峡渓谷トンネルの近くには、駐車場やバス停が整備されており、公共交通機関や自家用車でのアクセスが可能です。

アクセス

• - 車: 関越自動車道 塩沢石打ICから国道353号、県道389号経由で約20分。
• - バス: 南越後観光バス「急行 越後湯沢駅＝津南＝森宮野原 線」で「清津峡入口」下車、徒歩約30分。
• - 冬季: 越後湯沢駅から予約制バス「雪国豪雪ライナー」で約70分。

まとめ

清津峡は、自然の雄大さとアートが融合した魅力的な観光地です。峡谷の絶景はもちろんのこと、トンネル内のアート作品も楽しむことができ、多くの人々を魅了しています。ぜひ一度、その美しさを体験してみてはいかがでしょうか。

清津峡データ

• - 所在地: 新潟県十日町市小出
• - 全長: 約12.5km（峡谷）、750m（トンネル）
• - 見学所要時間: トンネル往復約40～60分

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