渡辺高光

渡辺高光：昭和を彩った名脇役、殺陣師

渡辺高光（わたなべ たかみつ、1932年2月2日 - ）は、昭和期の日本映画、テレビドラマ界において、俳優、そして殺陣師として幅広い活躍を見せた人物です。本名を渡部高璋といい、東京府（現在の東京都）出身。学習院大学を卒業しています。

来歴

渡辺は日活に入り、新[[東宝]]などで脇役としてキャリアをスタートさせました。1964年、テレビドラマ『戦国群盗伝』での出会いをきっかけに、日本大学の「殺陣同志会」メンバーであったきくち英一らと共に「ジャパン・ファイティング・アクターズ（JFA）」を創設し、俳優兼殺陣師として活動の幅を広げました。しかし、メンバー間の意見の相違からJFAは解散。その後は中村プロダクションに所属し、芸名を「大沢 萬之价」（おおさわ まんのすけ）に改名し、1980年代前半まで数多くの映画やテレビドラマに出演しました。

空手初段、乗馬を特技としていたことからもわかるように、その身体能力を活かしたアクション、殺陣指導は、多くの作品に貢献しました。

人物像

『宇宙猿人ゴリ』（後の『スペクトルマン』）で共演した成川哲夫は、渡辺について「九州地方の出身」と聞いていたものの、劇中のような九州訛りはなかったと語っています。また、同じく『宇宙猿人ゴリ』で共演した小西まち子は、渡辺を「物静かな人という印象がありました」と述懐しています。これらのエピソードからは、渡辺の落ち着いた人柄がうかがえます。

主な出演作品

映画

渡辺は、新[[東宝]]時代の群衆の中の殺人、重臣と青年将校 陸海軍流血史といった作品から、日活、大映を経て、東宝の怒濤一万浬、007は二度死ぬ、ゴジラ対メカゴジラなど、様々なジャンルの映画に出演しました。

テレビドラマ

テレビドラマでは、忍者部隊月光、丹下左膳、怪獣王子、スペクトルマン、快傑ライオン丸、鬼平犯科帳、西部警察など、数多くの作品に出演。時代劇から特撮作品まで、幅広い役柄を演じました。

殺陣・擬斗担当作品

俳優としてだけでなく、殺陣師としても才能を発揮し、忍者部隊月光、無用ノ介、快傑ライオン丸などのテレビドラマ、ゴジラ対メガロ、エスパイなどの映画で殺陣を担当しました。特に、ピー・プロダクション制作の特撮作品では、そのアクション指導が高く評価されています。

渡辺高光は、その長いキャリアの中で、数多くの作品に貢献し、日本の映画、テレビドラマ史にその名を刻みました。名脇役として、そして殺陣師として、彼の功績は決して忘れられることはないでしょう。

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