港南台バーズ

概要

港南台バーズは、神奈川県横浜市港南区港南台に所在する大規模な商業施設です。JR根岸線港南台駅の駅前に位置し、地域住民だけでなく広範なエリアから多くの人々が訪れます。現在の主要テナントとして、そうてつローゼン、ユニクロ、ホームセンターコーナン、ノジマ、ロピアなどが挙げられます。施設全体は「相鉄港南台ビル」として知られ、相鉄グループの一員である相鉄ビルマネジメントによって管理運営されています。当初は「港南台センターバーズ」という名称でしたが、現在では「港南台バーズ」として親しまれています。

施設の名称である「バーズ（BIRDS）」は、1976年の第一期開業に先立ち、一般からの公募によって決定されました。この名称が選ばれた背景には、港南台駅周辺にかつて「ひばり団地」や「かもめ団地」など、鳥の名を冠した住宅団地が多く存在したことが影響しています。これは、地域環境との調和や親しみやすさを重視した選択であったと言えるでしょう。

歴史

港南台バーズの開発計画は、相模鉄道をはじめとする企業群の事業転換から始まりました。1964年、相鉄など7社は「港都開発株式会社」を設立し、横浜駅西口の新田間川を埋め立てる大規模な再開発プロジェクトを計画していました。しかし、公有水面埋立法に基づく浚渫の許可が得られず、この計画は頓挫しました。その後、視点を転換し、日本住宅公団が進めていた「港南台土地区画整理事業」の一環である「民間・地区センター商業施設建設計画」に1972年に参画することを決定します。

1974年には、百貨店やスーパーマーケット、各種専門店などを集積した「港南台センター」の建設構想が具体化します。そして、1976年4月14日、現在の場所に「港南台センターバーズ」として第一期が開業しました。この際には、相鉄ストアが核店舗として機能しました。開業に先立つ1月には、株式会社横浜髙島屋も株主として開発事業に参画しており、1983年10月1日の第二期開業時には、地下1階から地上5階までの広範なスペース、約1万7千平方メートルに「横浜髙島屋港南台店」がオープンし、施設の規模と魅力を大きく向上させました。

その後も施設は進化を続け、1987年にはビデオシアター「港南台シネサロン」が開業（1995年にはフィルム上映へ、2013年にはデジタル上映へ移行）、1990年にはからくり時計が設置されるなど、様々な要素が加わりました。2010年には大規模な改装工事が実施され、全館がリニューアルオープンしました。

近年の大きな転換点となったのは、2020年8月16日の横浜髙島屋港南台店の閉店です。これを受けて、港南台バーズは髙島屋跡地を活用した大規模な増床およびリニューアルを実施しました。2021年4月22日に新装開店した際には、無印良品やユニクロの店舗面積が拡大されたほか、ノジマやアカチャンホンポなど、新たな魅力を持つ多くのテナントが新規に出店し、より多様なニーズに応える施設へと生まれ変わりました。

港南台214ビル

港南台バーズの東側には「港南台214ビル」が隣接しており、こちらもバーズと同様に相鉄ビルマネジメントが管理しています。このビルはバーズとは連絡通路で結ばれており、事実上バーズの別館として機能しています。開業当初、港南台シネサロンやバーズカルチャーセンター、金融機関の一部がこちらに移転しました。現在も郵便局や学習塾など、様々な施設が入居しており、バーズ本館と一体となって地区センターの機能を担っています。

交通アクセス

港南台バーズは、JR根岸線港南台駅からすぐの場所に位置しており、鉄道や路線バスでのアクセスが非常に便利です。駅前という立地でありながら、広範な商圏に対応するため、隣接するイオンフードスタイル港南台店と共同利用できる850台収容の駐車場を整備しています。車でのアクセスも可能で、横浜横須賀道路を利用する場合は、朝比奈方面からは港南台インターチェンジ、狩場方面からは日野インターチェンジを経由し、それぞれ環状3号線または鎌倉街道（清水橋交差点経由）を利用してアクセスできます。

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