湯〜遊〜バス

湯〜遊〜バス

「湯〜遊〜バス（ゆーゆーバス）」は、静岡県熱海市内の主要な観光地を結ぶために運行されている周遊バスです。熱海市を訪れる多くの観光客が、効率よく市内の見どころを巡るための便利な移動手段として利用しています。

本バスの運行は、地元を拠点とする東海バス株式会社によって行われています。その歴史は、2014年4月1日の運行開始に始まります。

運行ルート

現在の「湯〜遊〜バス」は、JR熱海駅を起点および終点とする循環式のルートで運行されています。この経路により、熱海市内の代表的な観光スポットを巡ることができます。主な経由地は以下の通りです。

• - 熱海駅
• - お宮の松・サンビーチ
• - マリンスパあたみ
• - 錦ヶ浦入り口
• - 熱海城
• - アカオフォレスト
• - 起雲閣西口
• - 大湯間歇泉
• - 熱海駅

このルートは、熱海の美しい海岸線沿いから、高台にある観光施設、そして市街地の歴史的・文化的スポットまでを網羅しており、熱海の多様な魅力を手軽に体験できるように設計されています。

運行状況と歴史

運行開始当初の「湯〜遊〜バス」は、平日と土日祝日で運行便数が異なり、午前9時から午後4時台にかけて運行されていました。具体的には、平日13便、土日祝日18便でした。しかし、2020年4月1日のダイヤ改正により、曜日を問わず通年で1日18便運行する体制へと変更されました。

その後、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2020年4月22日からは利用者の安全確保のため、全便の運休が実施されました。約2年3ヶ月に及ぶ運休期間を経て、感染状況の落ち着きを見計らい、2022年7月16日より運行が再開されました。再開後も、改正ダイヤに基づいた1日18便での運行が維持されており、現在に至ります。

過去の運行路線

現在のルートが確立される以前にも、「湯〜遊〜バス」はいくつかの異なる経路で運行されていた時期がありました。過去の路線としては、錦ヶ浦・梅園方面を巡るルートや、MOA美術館・伊豆山神社方面へ向かうルートなどが存在しました。これらは時期に応じた観光需要の変化や、新たな観光施設の開業などに応じて設定されていたと考えられます。現在は、上述の熱海駅循環ルートに一本化されています。

運賃体系

「湯〜遊〜バス」の運賃は、2014年4月1日より以下の料金体系が適用されています。

• - 1回の乗車：大人（中学生以上）250円、子供（小学生以下）130円

熱海市内の観光を一日中楽しみたい方には、お得な1日乗車券が用意されています。現在購入可能なのは「東海バスフリーきっぷ『熱海１日券』」です。この1日乗車券は、大人（中学生以上）800円、子供（小学生以下）400円で購入できます。

この「熱海１日券」の大きなメリットは、「湯〜遊〜バス」だけでなく、指定された区間の東海バス熱海事業所の一般路線バス（アカオフォレスト～弘法滝藤哲以外の路線）にも、エリア内であれば乗り降り自由となる点です。これにより、湯〜遊〜バスのルート外にある場所へのアクセスも容易になり、熱海市内の広範囲を効率的かつ経済的に観光することが可能となります。

なお、過去に「湯〜遊〜バスフリーきっぷ」や「湯〜遊〜バスフリーきっぷワイド」といった名称で販売されていた1日乗車券は、現在は取り扱いが終了しています。

使用車両

「湯〜遊〜バス」の運行には、専用のカラーリングやデザインが施されたバスが主に使用されています。主に中型バスが運用されており、いすゞ自動車製の「エルガミオ」、三菱ふそうトラック・バス製の「エアロミディ」などが運用実績があります。また、比較的近年導入された専用の新車として、日野自動車製の「レインボー」も活躍しています。

観光シーズンなど、特に利用客が多くなる多客時には、収容力の小さい小型バスである日野自動車製の「リエッセ」が臨時に使用されることもあります。これらの車両は、熱海の景観に合わせたデザインや、車窓からの景色を楽しみやすいような工夫が凝らされている場合もあります。

まとめ

「湯〜遊〜バス」は、熱海駅からのアクセスが良く、市内の主要観光スポットへの移動を非常に便利にしてくれる交通サービスです。1日乗車券を有効活用することで、お得に熱海の魅力を存分に満喫できるでしょう。熱海観光における重要な足として、多くの旅行者に利用されています。

もう一度検索