源是茂

源 是茂（みなもと の これしげ）

源是茂は、平安時代前期に活躍した貴族であり、仁和2年（886年）に生まれました。彼の父は大納言・源昇で、母は藤原門宗の娘です。光孝天皇の養子となり、第十三皇子として名前を馳せました。彼の官職や生涯は、平安時代の政治的背景を理解する上で非常に重要です。

経歴

源是茂は醍醐天皇の時代、延喜7年（907年）に二世王並の蔭位により従四位下に昇進し、光孝天皇の養子となったことから特別な地位を得ました。その後、彼は美濃守として地方官を経験し、延喜12年（912年）には侍従に任命されました。侍従としての職務を遂行する傍ら、信濃権守や越前権守、讃岐権守などの地方官職も兼務しました。おおよそ延喜22年（922年）には、正四位下に叙されました。

その後、延長5年（927年）に左兵衛督に任命され、醍醐朝の末期まで伊勢権守や紀伊権守を兼任しました。朱雀天皇の時代には承平4年（935年）に参議に任ぜられ、公卿の地位にRiseしました。彼は議政官として活動しつつも、さらに左兵衛督、勘解由長官、左大弁の職務も担いました。そして、天慶2年（939年）には大弁としての功績により、従三位・権中納言に叙任されました。

彼は天慶4年（941年）6月10日に56歳で他界し、最終官位は中納言従三位でした。彼の官歴は非常に多岐にわたり、平安時代の政治の一端を担ったことが伺えます。

官歴

以下は源是茂の公式な官歴です。

• - 延喜7年（907年） 正月7日：従四位下（直叙）
• - 延喜10年（910年） 正月13日：美濃守
• - 延喜12年（912年） 正月27日：侍従
• - 延喜15年（915年） 2月25日：兼信濃権守
• - 延喜16年（916年） 8月29日：兼越前権守
• - 延喜21年（921年） 正月30日：兼讃岐権守
• - 延喜22年（922年） 正月7日：正四位下
• - 延長元年（923年） 6月22日：兼右京大夫
• - 延長5年（927年） 正月13日：左兵衛督
• - 延長6年（928年） 正月29日：兼伊勢権守
• - 延長8年（930年） 正月29日：兼紀伊権守
• - 承平4年（934年） 12月21日：参議
• - 承平5年（935年） 12月17日：兼勘解由長官
• - 承平6年（936年） 正月29日：兼讃岐権守
• - 承平7年（937年） 3月8日：兼左大弁
• - 天慶2年（939年） 8月27日：従三位、権中納言
• - 天慶4年（941年） 6月10日：薨去（中納言従三位）

系譜と子孫

源是茂の家系は、嵯峨源氏の一部として名を馳せましたが、次第に都での栄達が薄れました。彼の子どもには源師世や源師之がいる他、孫の源貞清は鳥羽院領神埼荘の荘官として肥前国神埼に下り、地元で武士として名を馳せることになります。彼の子孫、特に源久直は筑後国の嵯峨源氏蒲池氏の初代として新たな歴史を刻んでいます。

結論

源是茂は、平安時代の政治において多くの役割を果たした貴族で、その経歴や系譜は後世に多くの影響を与えました。彼の子孫もまた、その名声を維持し続け、その後の日本の歴史に寄与していくこととなります。

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