漢水作戦

漢水作戦

漢水作戦（かんすいさくせん）とは、日中戦争中の1940年11月24日から12月2日の間、湖北省中部における日本軍の軍事作戦であり、作戦名は秘匿された二号作戦と呼ばれています。これは、日本軍が漢水周辺で中国軍に対して展開した一連の戦闘を指します。

背景

1940年11月、中国軍が反攻を企てていると判断した第11軍は、機先を制するために中国軍の動きに注意を払っていました。特に、随県から当陽付近の漢水両岸の中国軍を急襲する計画が立案されました。この時期、重慶政府は湯恩伯将軍が指揮する第31集団軍に信陽北方への移動を命じており、それによって日本軍は中国軍が姿を消したと捉えていました。これはまた、新四軍の動向を監視する意味もあったのですが、日本側は総反攻の兆しと解釈していました。そのため、第11軍の作戦プランに対し、より大規模な攻撃を望む第3師団が北支那方面軍と共に黄河南岸への進出を求めたものの、第11軍の指揮官はこの要求を拒否しました。

作戦経過と結果

1940年11月24日、戦闘は日没前に始まりました。第3師団と第4師団は漢水の左岸、すなわち東側に進撃し、右岸の西側には第17師団と独立混成第18旅団が配置されました。その時、中国第5戦区軍は宜昌作戦の影響を受けており、彼らは日本軍に対して退避を余儀なくされていました。その結果、日本軍は比較的軽易に進撃し、漢水右岸では戦闘開始から4日目にはすでに目標地点へ到達していました。最終的には11月29日には作戦を終了し、続いて第3師団と第4師団も作戦を完了させました。

作戦の結果、日本軍が「まとめた」戦果によれば、敵軍との交戦において延べ76,260名の中国兵を撃破し、6,439体の遺棄死体を確認し、474名の捕虜を得たとされています。一方で、日本軍の損害は戦死が132名、戦傷が445名、戦死した馬が68頭、戦傷馬が82頭となっています。このように、漢水作戦は日本軍にとって比較的有利な戦闘でありましたが、両軍にとって多大な影響を与えた戦闘でもありました。

参考文献

この作戦についての詳細な資料は、防衛研修所戦史室から出版された『支那事変陸軍作戦（3）昭和十六年十二月まで』などが参考になります。

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