澄田信義

澄田信義

澄田信義（すみた のぶよし）は、1935年2月20日に生まれ、2009年6月13日に亡くなった日本の政治家です。島根県出雲市出身で、元島根県知事として5期20年という長きにわたり県政を担いました。彼の政治家としての歩みは、その卓越したリーダーシップと県民への深い愛情に彩られています。

生涯

澄田信義は、1953年に島根県立出雲高等学校を卒業後、1957年に東京大学法学部を卒業しました。その後、日本国有鉄道（国鉄）に入社し、和歌山県警察本部長、国鉄監察局長、国鉄常務理事などを歴任しました。国鉄での経験は、彼の後の政治活動に大きな影響を与えました。

1987年、澄田は島根県知事選挙に自民党公認で出馬し、初当選を果たします。以来、2007年までの20年間、5期にわたり島根県知事を務め、その間、2003年には全国知事会副会長にも就任しました。退任時には、昭和時代に就任した最後の現職都道府県知事でした。県知事退任後は、島根県文化振興財団理事長、島根県社会福祉協議会会長を務め、2007年には旭日大綬章を受章しています。

2009年6月13日、澄田は内臓疾患のため松江市内の病院で逝去しました。その功績を称え、従三位が贈られました。同年9月13日には、県、県議会、県内市町村などによって組織された実行委員会主催による「お別れの会」が盛大に執り行われました。

政治家としての功績

澄田信義の島根県知事としての業績は多岐にわたります。

交通網の整備: 国鉄での経験を活かし、山陰本線の高速化に尽力しました。特に、JR西日本キハ187系気動車の導入は、彼の強いリーダーシップと人脈によって実現したと言われています。これにより、山陰地方の交通の利便性が大きく向上しました。
環境問題への取り組み: 在任中には中海の淡水化事業の中止を決定し、環境保全にも力を注ぎました。
竹島問題への取り組み: 竹島の日を制定するなど、竹島問題の啓発活動に積極的に取り組みました。
文化振興: 島根県文化振興財団理事長を務めるなど、文化振興にも貢献しました。

澄田信義は、島根県の発展のために尽力し、県民から深く敬愛されました。彼のリーダーシップと実績は、今日の島根県の礎となっています。

著書

『ふるさとに立ちて-島根新時代への道』 (山陰中央新報社, 1990年)
『あすの島根をつくる「環日本海時代をひらくふるさと創造計画」』 (山陰中央新報社, 1994年)
『21世紀しまね新時代 理性の時代から感性の時代へ』 (山陰中央新報社, 1998年)
『汽笛に想う-鉄道マン知事の交通への挑戦』 (ぎょうせい, 2001年)

関連人物

竹下登：政治家、元内閣総理大臣。
青木幹雄：政治家。

関連項目

中海：澄田知事時代に淡水化事業の中止が決定。
竹島 (島根県)：澄田知事時代に竹島の日の制定。
* JR西日本キハ187系気動車：山陰本線の高速化に貢献。

もう一度検索