濱錦竜郎

濵錦 竜郎について

濵錦 竜郎（はまにしき たつろう）は、1976年11月23日に熊本県熊本市に生まれた元大相撲力士です。彼は追手風部屋に所属し、本名は髙濵 竜郎（たかはま たつろう）としても知られています。身長180cm、体重129kg、血液型はO型で、趣味は音楽鑑賞です。濵錦は2002年3月場所で最高位となる東前頭11枚目に昇進しました。また、2012年2月から2016年10月まで春日山部屋の師匠として活動していました。

来歴

入門前

彼は小学校時代に6年間柔道を学びながら、2歳年上の兄からの影響で4年生から相撲に取り組み始めました。6年生の時には、わんぱく相撲全国大会に出場し、中学時代には全国都道府県中学生相撲選手権で3位に入賞しました。熊本工大高等学校（現・文徳高等学校）に進学すると、彼は全国大会で頭角を現し、選抜高校相撲宇佐大会や国民体育大会相撲競技での入賞を果たしました。その後、日本大学に進学し、田宮啓司や加藤精彦と共に活躍し、世界相撲選手権大会中量級で3連覇を達成しました。

入門から引退まで

卒業後、九州電力への入社が決まっていましたが、同級生たちの影響を受け、内定を返上して追手風部屋に入門しました。1999年3月場所に幕下付出で初土俵を踏み、2000年7月には十両に昇進しました。その際、四股名を「濵錦」に改めます。実はこの名前は、師匠の先代三保ヶ関に由来するもので、親しい先輩から薦められたことがきっかけでした。

彼は2001年5月に幕内に昇進しますが、その後しばらくは成績がばらつき、2002年7月場所には十両に陥落しました。膝を痛めたため、2003年には幕下まで降下します。2004年1月には無気力相撲が問題視され、当時の審判部から注意を受ける事態にも。この年の後半から四股名を本名に戻し、以降も昇降を繰り返しながら相撲を続けます。

2012年には引退が決まり、春日山部屋の師匠に就任します。正式な引退記者会見も行い、今後は若い力士を育成したいとの抱負を述べました。しかし、この後の彼の道は波乱に富んだものでした。

現役引退後

濵錦は師匠としての活動を始めますが、2013年には日本相撲協会に虚偽の紛失届を提出し、名跡の証書をめぐって訴訟問題に発展。これが影響し、彼は2016年に師匠辞任を余儀なくされました。南部所属の春日山部屋は閉鎖に至り、その結果、弟子たちは新しい部屋へと移籍しました。

名跡の訴訟では、最終的に岩永との和解が成立し、彼は自ら親方を辞める決断を下します。その後、彼が育成した弟子たちの行く先を見守ることとなりました。

人物像

濵錦の人柄については、相撲界の仲間からは常識的に力士を扱うスタイルで尊敬を集めていました。親しい関係にあった高見盛のエピソードを語る姿は、それを物語っています。一方で、彼が名跡を巡る問題や賃料訴訟を経験したことは彼のキャリアに影を落としましたが、相撲界への影響は大きなものでした。

通算成績は360勝365敗30休で、幕内成績は44勝61敗の勝率は約41.9%でした。数々の経験を積んだ濵錦は、力士としてだけでなく一人の師匠、人物としても大きな足跡を残しています。

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