瀬田駅 (熊本県)

瀬田駅：豊肥本線沿線の歴史と自然に抱かれた駅

熊本県菊池郡大津町に位置するJR九州豊肥本線の瀬田駅は、長い歴史と豊かな自然に囲まれた駅です。1916年、宮地軽便線の延伸に伴い開業しました。当初は現在の場所から東側に位置していましたが、1922年には現在の場所に移転しています。その後、路線名の変更を経て豊肥本線の一駅となりました。

瀬田駅は、昭和30年代に貨物と荷物の取扱いを廃止し、駅員無配置駅となりました。その後、国鉄分割民営化によってJR九州の駅となり、現在に至ります。2016年には熊本地震による土砂災害の影響で駅は休止されましたが、代行バスによる運行はなく、2020年に阿蘇～肥後大津間の運転再開と同時に営業を再開しました。

駅舎と構造

瀬田駅は地上駅で、単式ホーム2面2線を有しています。かつては島式ホームを含め2面3線でしたが、現在は中央の線が撤去され、2面2線の構造になっています。ホーム間の移動は構内踏切を利用します。駅舎は簡素な造りで単式ホームに隣接しており、奥には側線も確認できます。無人駅であるため、有人改札などは存在しません。

周辺環境とアクセス

駅の周辺は田畑が広がるのどかな風景が広がっていますが、南側には集落があります。国道57号や熊本県道など、主要な道路網にもアクセスしやすい立地です。駅周辺には大津町立大津東小学校があり、地域住民の生活を支える拠点となっています。

他の瀬田駅との区別

駅名の瀬田は、滋賀県大津市にあるJR西日本東海道本線（琵琶湖線）の駅名と同じです。そのため、乗車券には「（豊肥）瀬田」と豊肥本線であることが明記されます。両駅は地理的に離れており、全く別の駅であることを明確に区別するためにこの表記が用いられています。

隣の駅

瀬田駅は豊肥本線に位置し、立野駅と肥後大津駅の間にあります。南阿蘇鉄道高森線直通列車も乗り入れているため、阿蘇方面へのアクセスにも便利な駅となっています。

まとめ

瀬田駅は、歴史と自然に囲まれた、静かな雰囲気を持つ駅です。熊本地震による休止を経て、地域住民の生活の再建と共に営業を再開しました。無人駅ながらも、周辺の道路網とのアクセスも良く、地域にとって重要な交通拠点となっています。また、同名の駅が存在することからも、その位置づけがわかる、興味深い駅と言えるでしょう。

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