炎華

炎華（ほのか）

2005年2月21日生まれ。日本の女子プロレス界で活躍する覆面レスラー。プロレスリングWAVEに所属し、そのミステリアスな存在感と確かな実力で注目を集めている。

デビューまでの歩み

炎華は、プロレスのリングに上がる以前から多様なスポーツに親しんできた。小学校時代には、髙田道場のキッズクラスで5年間体操に打ち込み、身体能力の基礎を築いた。中学から高校にかけての6年間は、部活動でバスケットボールに情熱を注いだ。

プロレスとの出会いは、熱心なファンだった叔父に連れられて試合会場へ足を運ぶようになったことから始まる。OZアカデミーや所属するWAVEなど、様々な団体の試合を観戦するうちに、次第にプロレスの世界に魅了されていった。特に、加藤園子と永島千佳世によるタッグチーム「シュガー&スパイス」には強い憧れを抱いていたという。

プロレスラーになるという具体的な夢を抱いたのは、2018年5月4日に後楽園ホールで開催されたWAVEの大会を観戦したときのことだった。この日行われた飯田美花選手の引退試合や、「Catch the WAVE 2018」の優勝決定戦を目の当たりにし、選手たちのパフォーマンスにお客様が熱狂する光景に深い感動を受けた。「私もあんな風にかっこよくて、見ている人を楽しませられるプロレスラーになりたい！」という強い思いが芽生え、プロレスラーへの道を志すことを決意した。

WAVEの練習生となったのは2022年8月。しかし、高校卒業後の進路について話し合っていた両親からは、プロレス界に進むことに反対されていた。そのため、WAVE会長であるGAMIへの連絡も親に内緒で行うなど、秘密裏に準備を進めていた時期もあった。その後、少し考え直した炎華は、母親にだけ練習に参加することを打ち明けた。その結果、「4年制大学を卒業し、何か資格を取得すること」という条件付きで、プロレスラーになることが認められた。2023年1月、大学受験を終えて進路が確定したことを機に、デビューに向けた本格的なトレーニングを開始した。

デビュー後の活躍

高校を卒業した直後の2023年4月2日、炎華はプロレスリングWAVEの新宿FACE大会にてプロデビューを果たした。この試合はセミファイナルとして組まれ、WAVE所属としては初めての覆面レスラー「炎華」としてリングに登場。デビュー戦の相手は同期の田中きずな選手だった。炎華はジャパニーズ・レッグロール・クラッチ・ホールドで田中選手から勝利を収め、鮮烈なデビューを飾った。

デビュー後も精力的に活動の場を広げ、2023年7月23日にはワールド女子プロレス・ディアナの大会に初参戦。田中きずな選手とタッグを組み、他団体の選手とも交わった。

同年末にかけて、炎華は同期の田中きずな選手と共にタッグ戦線で頭角を現す。2023年12月1日には、WAVE認定タッグ王座を保持していたカラミネンス（SAKI＆世羅りさ）に対し、タッグでのタイトル挑戦を表明。その後、試合が正式に決定し、タッグチーム名を「Harmonie（アルモニー）」とすることが発表された。そして、2023年12月24日にカルッツかわさきで行われた選手権試合において、パートナーの田中選手が王者チームから勝利。炎華はデビューからわずか267日という短期間で、初のタイトルとなるWAVE認定タッグ王座（第33代）を獲得するという快挙を達成した。これは、デビュー前から自身が立てていた目標の一つでもあった。

また、センダイガールズプロレスリング主催の「じゃじゃ馬トーナメント」第5回大会にも参加。2023年12月8日の1回戦で勝利を収めたものの、準決勝で惜しくも敗退している。

レスリングスタイルと得意技

炎華のファイトスタイルは、覆面レスラーならではのミステリアスさと、体操やバスケットボールで培われた運動能力が融合したものである。特に注目されるのは、フィニッシュホールドとして使用する「タイムマシンにのって」。これはかつて渋谷シュウ選手が得意としていた技で、ラ・マヒストラルのような回転の動きから、相手の足をクラッチしつつ十字架固めでフォールを狙う複雑な丸め込み技だ。デビュー戦での勝利を飾った「ジャパニーズ・レッグロール・クラッチ・ホールド」も得意としている。

その他にも、鋭い「ドロップキック」、ダイナミックな「スペース・ローリング・エルボー」、そして「STF」など、多彩な技を使いこなす。

その他

デビュー以来着用しているオレンジ色のコスチュームは、憧れのレスラーであるHIRO'e選手のコスチュームをモチーフとしてデザインされたもの。また、WAVE会長のGAMIからは、その素顔が渋谷シュウに似ていると言及されたこともある。

現時点で獲得しているタイトルは以下の通り。

プロレスリングWAVE：WAVE認定タッグ王座（第33代、パートナーは田中きずな）、プリンセス・オブ・プロレスリング王座（第33代）
ワールド女子プロレス・ディアナ：W.W.W.Dクリスタル王座（第2代）

入場テーマ曲はSILENT SIREN|SILENT_SIRENの「聞かせてwow wowを」を使用している。

デビュー後すぐにタイトルを獲得するなど、今後の活躍が期待される炎華。覆面の下に秘められた可能性は計り知れない。

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